不登校・引きこもり専門カウンセラーの田中勝悟です。
今回は「怒り」についてアンガーマネージメントの観点から不登校についてお話をしたいと思います。

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アンガーマネージメントは「怒り」を抑えるだけじゃない
まず最初にお話をしないといけないことは、アンガーマネージメントとは「怒り」を抑えるだけのものじゃないということです。
一般のアンガーマネージメントは、怒りっぽい人がどうやって怒りを抑えるかというイメージが強いと思います。
しかし、アンガーマネージメントの目的は怒りを抑えることではありません。
怒りを上手にコントロールすることが本来の目的です。
上手に怒れないから、怒りをため込んでしまったり、爆発させてしまうということにつながってしまうのです。
また、「怒る」ということはアサーショントレーニングの第一歩でもあります。
そのため、「上手に怒る」ということも立派なアンガーマネージメントなのです。
特に不登校の子どもは「怒る」ということができない子が非常に多いです。
怒りというのは、自分の思いや感じていることを出すための大切な第一歩です。
私たちは「怒り」を何度も出すという経験を繰り返し、その上で自分の気持ちに気づき、そして上手に付き合っていく術を身に着けます。
中学生の子どもに現れる反抗期・思春期というのは、ただ単に怒りっぽくなる時期ではなく、怒りを通して自分というものを知り、そしてじぶんと上手に付き合う術を身に着けていくための時期なのです。
そうした意味でも不登校の子どもにとって、「怒り」と上手に付き合えるという方法を教えていくというのはとても大切なことです。
怒り方がわからない不登校の子どもたち
なぜ、不登校の子は上手に怒りを出すことができないのでしょうか。
それは不登校の子の多くが生きる強さに欠けているためです。
感情を発散するためには、多くのエネルギーを必要とします。
私たちの多くは「この人には何を言ってもダメだ」と思ったら、怒ったり、意見を言うのをやめてしまいます。
それはその人のためにエネルギーを割きたくないと思っているためです。
それだけ、怒るということはエネルギーを使う作業です。
不登校の子どもは怒りを出すためのエネルギーがないことが多いです。
前述したとおり、怒りとは自分の気持ちに気づくための大事な手段でもあります。
そのため、自分の気持ちに気づくことがなかなかできず、気持ちをどんどんとため込んでしまい、頭痛や腹痛といった身体症状として表れてしまい、不登校に陥ってしまうことも少なくないのです。
そのため、怒りや自分の気持ちを上手に出すためのアンガーマネージメントの視点からの支援も大変有効ではないかと思っています。
「怒り」という視点から見た不登校支援
3)怒っていることを言葉に出す
4)怒りのコントロールの仕方を学ぶ
という過程をとりますが、不登校傾向の子どもはまず
1)のイライラする というのを感じるまでに時間がかかることが多いです。
多くの不登校気質・引きこもり気質を持ったお子さんは
イライラするというところまでいかず、
なんだかモヤモヤするという感覚で終わっていることも多いのではないかと思います。
そのため、「あ、今怒っている」という気づきが得られるまでに時間がかかることも多いのです。
では、どうすればそこまで育てるかというと、現時点では時間と成長に任せるより他にありません。
怒るということができて不登校支援が一歩進みます。
それは子どもが一つ成長したという証です。
そこまで子どもの成長を見守っていくということも非常に大切なのではないかと思います。
できれば、そこまで行くのに、別室登校や夜間登校、フリースクールなどで少しずつ子どもの成長を支えていくということが大切ではないかと思うのです。
室長:田中勝悟
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