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1回に限り、カウンセリングルームはぴっとでは無料のメール相談を実施しています。

 

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不登校・引きこもり専門カウンセラーの田中勝悟です。

今回も無料メール相談からお話をさせていただきます。

今回は「子どもが担任に会えない時に親ができること」です

 

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子どもが担任の先生に会ってくれない

以下、無料メール相談の内容について紹介します。

田中先生、初めまして。

 

中1の息子のことで相談させていただきます。

 

小学校5年生からクラスでいじめにあい、学校に行けなくなりました。

いじめの内容は、クラスで無視をしたり、ばい菌扱いするような、そんなことをされたようです。

学校とは話し合いが何度かありましたが、いじめの解決は進展がありませんでした。

 

息子は適応指導教室に通い、小学校6年生の3学期頃に保健室登校をしました。

 

ただ、卒業式には結局出ることができず、校長室で行われました。

 

その後、中学校に進学しましたが、最初の2日間は普通のクラスに入ることができましたが、その後はまた学校に行けなくなってしまいました。

 

きっかけは、いじめていた子と同じクラスになったことだったようですが、なんで学校に行けないかは、詳しくは話してくれません。

 

その後はずっと家にいる状態が続いています。

 

担任の先生が週に1回くらい、家庭訪問に来てくださるのですが先生が来るとすぐに自分の部屋に上がってしまい、全く会おうとはしてくれません。

 

どうしたらいいかわからない状態です。

 

どうぞ、今の状況に対してどう関わっていいか教えていただけたらと思います。

 

以上です。

 

担任の先生に会えない状況が続くのは非常につらいものです。

 

ただ、子どもがなぜ担任の先生に会えないかというのは、子どもが置かれている背景によって異なります。

 

今回はいじめがもともとの不登校の背景にあったようです。

 

このことを踏まえて、お子さんの心理状態を分析して、今できることをお話していきたいと思います。

※以下の文章は、ブログ用にかなり編集を加えています。
 実際の相談の返事では、もっと柔らかめの文章で簡潔に書いています。

※また、今回の内容は、いくつかの無料相談の内容を組み合わせて一つの事例として紹介しています。

 

根底にあるのは学校不信

いじめを受けたお子さんの多くは、学校不信を持っていることが多々あります。

 

「学校や先生は何もしてくれなかった」

 

そういう思いを抱きいて、学校(もっと具体的に言えば、友達や先生)が怖くなり、不登校状態になってしまう子は結構います。

 

いじめのきっかけが何かはわかりませんが、それに対して解決ができなかった学校に対して、不信感を抱いている可能性は大いにあります。

 

いじめで学校に行けないのは非常に勇気がいること

ちょっと、想像してみてください。

 

もし、会社で同僚や上司、先輩から無視されたり、ぱわはらを受けて、出社ができない状態になった時、そのまま会社に戻るということはできるでしょうか?

 

「お金のために」と割り切れる強さがあれば、出社できるでしょうが、大人でも非常に勇気がいることです。

 

私は昔、心療内科のクリニックでカウンセリングをした経験がありますが、会社での人間関係やいじめで休職を余儀なくされた人は、よほどの運や努力がない限り、同じ会社の部署に復職することはほとんど不可能に近くなります。

 

加えて、一度いじめやパワハラで会社を辞めてしまうと、そこから復職するのは非常に困難です。

 

また、「同じような目に合ったらどうしよう」と不安がいっぱいで、同じ職場に復職するのは難しくなります。

 

いじめを苦にして自殺する子どもがいますが、世間一般の感覚として「そんなにつらかったら学校にいかなければいいじゃないか」と思ってしまいます。

 

しかし、多くの子どもたちは「もし、いじめで学校を休んだら二度と学校に行けなくなる」という恐怖感があるために、学校に行き続けようとするのです。

 

大人でも会社でのパワハラやいじめで自殺する人がいるくらいです。

 

生活保護やアルバイト生活でもいいから、心身ボロボロになる前に会社を辞めた方がいいとは簡単に言えないのです。

子どもたちは本能的に「この状態で学校に行かなくなったら、本当に一生ダメになる」と察知して、無理してでも学校に行こうとします。

 

実は、いじめられたことで学校に行かなくなるというのは非常に勇気のいることなのです。

それでも頑張って学校に行けた

このお子さんのすごいところは、そこから適応指導教室に通い、自分を立て直そうと努力していることです。

 

おそらく非常に頑張り屋さんなところがあるのだと思います。

 

となると、当時のクラスの雰囲気は少し荒れている学級だったのではないかと推測しますが、この子にとって学校はいじめ以上に、なかなかなじめない場だったのではないかと思います。

 

また「自分はこのままじゃだめだ」と思いながら過ごしていたと思います。

 

だから、保健室登校ですが、6年生の3学期には学校に行くことができたのだと思います。

 

ここまで行くのに、かなりの努力がこの子にとってはあったのではないかと思います。

 

本当に素晴らしいです。

中学校で再び挫折へ

しかし、学校に行きだしたものの、再び不登校になっています。

 

きっかけは、いじめていた子と同じクラスになったことでしょうが、それが不登校の原因ではありません。

 

同じクラスになったことはあくまでもきっかけです

 

しかし、頑張ろうと思って一歩を踏み出したのに、再び学校に行けなくなってしまったお子さんの気持ちを考えると胸が苦しくなります。

 

「俺ってやっぱり駄目なんだ」

 

という絶望感で一杯なのかもしれません。

 

もちろん、これは推測でしかありませんが、こうした思いを持っている可能性は十分にあります。

 

子どもが担任に会えない理由

この絶望感と、学校への不信感を持っていると仮定すると、一つの仮説が出てきます。

 

この子自身が、

 

「もう自分は無理だし、人生が終わってしまった。

担任の先生が来たところで、ほとんど意味がない。」

 

このケースではそう思っている可能性が非常に高いです。

 

そうなると、子ども自身が担任の先生と合おうとするのを避けてしまうのも自然なことなのではないかと思います。

 

となると、親がするべき対応は次のことになります。

 

1) 子どもに将来のイメージを持たせる
2) そのために今した方がいいことをクリアにする
3) できることを応援していく

 

ちょっと具体的にお話ししましょう。

ちなみに上記のやり方はカウンセリングでもよく用いられているものです。



1) 子どもに将来のイメージを持たせる

まずは、子どもに将来どうなりたいか、どうなってほしいかについてお話ができるといいです。

このケースのお子さんは非常に頑張り屋です。

また、将来についても不安を感じることができています。

ゆっくりでもいいので、時間をかけて将来のイメージについてお話をしてみてください。



2)そのために今した方がいいことをクリアにしていく

そのために、「今した方がいいこと」について、クリアにしていきましょう。

 

これも時間をかけてゆっくりで大丈夫です。

紙に書いたり、一緒に考えていくことで、少しずつ「今した方がいいんだろうな」ということをクリアに整理していってみてください。

 

3)今できることを応援していく

上記の1)と2)は時間をかけてゆっくりで大丈夫です。

 

変に焦りすぎると、逆に不安定になってしまったり、お母さん自身に焦るが出てしまい、その結果、親子関係がぎくしゃくしてしまいます。
 

こうした話のタイミングは本当に無理なく、できる時にがベストです。

 

さて、お子さんの中で、「今した方がいいこと」がクリアになってくると、自ずと「できること」が明確になってきます。

 

そこでお子さんができると思い、行動に移そうと思ったら、お母さんの許す限りでいいので、応援していく姿勢が大切です。
 

失敗しても大丈夫です。

 

大切なのは失敗しても立ち上がること。

この子は失敗しても立ち上がる強さを持っている子だと思います。

 

その良さを、お母さんが褒めることで、前に進む自信を育んでほしいと思います。


担任に会えなくても、できることはたくさんある

今回の相談内容では、担任への会い方というわけではなく、担任に会えない中でお母さんにできることについて書かせていただきました。

 

ただ上記の3つのできることをしていけば、お子さんが担任に会うようになる可能性は高くなるなと思います。

 

担任に会えないということは何らかの理由があるということ。

 

そうした子どもの気持ちを察知し、さらに「この子の成長をどう支援するか」という視点を持つことが、何よりも大切なのです。

 

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室長:田中勝悟

 

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