いつも読んでいただいてありがとうございます。
不登校解決カウンセラーの田中です。
今回はメルマガの転載です。
先日、あるお母さんから下記のニュース記事について教えてくれました。
「不登校は心の病です」日本初の不登校専門クリニック院長がズバリ! 治療法はあるのか?
記事ではこう書かれています。
「このように不登校には多くの精神疾患が隠れており、
不登校そのものを精神疾患の「症状」ととらえる視点が必要です。」
で、この記事を読んだ私の一つ思ったことを
書かせていただきますね。
この記事を書かれた飯島先生は
生物-心理-社会モデルの本を書いている方です。
簡単に言えば、
精神疾患と心理と社会的なストレスは全てつながっている
という考え方の医師ではないかと思います。
ちょっと話がズレますが、
私は精神疾患には2種類あると考えています。
- 体や脳の状態の異変から急に起こる場合
- ストレスの中で脳が過負荷状態になって急に起こる場合です。
前者について言えば、うつ病を例に挙げると、
脳内の神経伝達物質が急に不足したことで、
脳の働きが悪くなってしまう病気です。
その背景として、栄養や生活リズムの乱れ、
過負荷な状況で脳がエンストを起こすなどが挙げられます。
一方で、
日々のストレスで精神状態が悪化してしまい、
その結果うつ病っぽい症状が出る場合もあります。
医者によっては「神経抑うつ症」「抑うつ状態」と診断する方もいますね。
この場合はよく「心のSOS」として受け取られる傾向があります。
一般的に言えば、前者の場合は薬が必須で、
後者の場合はカウンセリング的なサポートが必要と言われています。
で、ここからですが、
不登校は「精神疾患」「心の病」と言っていいのでしょうか?
個人的に言えば、
精神疾患=子どものSOSの症状と捉えていって、
「学校に行くことで、ここまで精神的に追い詰められている子がいるんだよ。
そうした視点で子どもたちの人権を守って行こうよ」
という感覚で見た方が良いと考えています。
飯島先生の記事ではこうも書かれています。
「そんな不幸を招かないためにも、
医師が『お子さんは病気かもしれない』と寄り添い、
良い意味でレッテルを貼ってあげることが大切なのです。」
この感覚は非常に大事です。
不登校の子は頑張った中で心のSOSとして
精神疾患の症状を出しているのであって、
そうした視点で見れる医師が増えてくるというのは
非常に良いことだと考えています。
それが今の学校教育を考える大きなきっかけに
なるのではないかと思っています。
ただ、この記事はこうした見方もできます。
「不登校は精神疾患が原因だからちゃんと治療するように!
治療すれば学校に行くようになるんだから!」
こういうスタンスでこの議論が展開されると、
これは非常にまずいことになってしまいます。
不登校カウンセリングをずっとしていて、
未だに「学校に行かすにはどうしたらいいか」という
考えの人が多いという印象があるためです。
そういう人からすると、
「精神科で治療を受ければ学校に行くようになる」
と安易に考えてしまい、
かえって子どもを不幸にさせてしまいます。
不登校の問題の特徴ですが、
本当にいろんな人によって見え方が変わります。
- 学校復帰を主体として考えている人は、
不登校を「良くない問題行動」と捉えます。
- 居場所支援をしている人の多くは、
不登校を「子どものSOS」と捉えます。
- 不登校の生き方をサポートする人は、
「その子らしく生きるチャンス」と捉えます。
立場によって、
いろんな見方があるのが不登校なのです。
私にメールをくださったお母さんは、
「読んでいてしんどくなりました」と仰っていました。
もしかしたら飯島先生はそんな風に思っていなかったかもしれません。
記者の方が、
「不登校は精神疾患が原因で起こるんだ」
と勘違いしていたら、
親が読んでいてつらくなる文章に
なるんじゃないかと思います。
(だから、あまり不登校について、私の考えを
第三者に記事にしてもらうのは私は嫌なんですよね・・・)
私としては、
「学校に合わない子どもが
無理していき続けたことで
精神疾患を発症するくらい苦しんでいる」
という風に捉えていって、
医療の助けを借りながら
子どもの生きる力を育んでいく方法もあるんだと
そんな風に皆さんが受け取ってほしいなと思います。
皆さんはこの記事、どう考えましたか?
またご意見をお聞かせいただければと思います。
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