ガシガシと、稽古中です。
たすいち春の短編まつり。
本当に色んな事があって、凄い勢いで進んでます。

ただ、今日はその事ではないお話を綴ります。あしからず。

休憩中、ふと携帯を見ると
アカデミーの同期からLINEが来ていた。

アカデミー時代にお世話になった先生が、昨年亡くなっていた、と。
「あっ、そうなんだ。昨年か。」と一瞬とても軽く受け止めたけど、
次の瞬間から色んな思い出や、教わったことが頭の中を駆け巡って
でも、実感もないし、なんだか宙ぶらりんな気持ちになった。


その先生はとっっっても怖くて。
沢山怒られたし、本当に怖かったし、
でも、芝居とはなにかを知らない、分かってない私達に
真剣に向き合ってくれて。今考えたらとても熱い人だった。
暖かい人だった。

年齢も割と上だったし、恰幅も良かったし、
そりゃもう迫力凄かったもの。

それでも必死にくらいつくと、ちゃんと見てくれる。
あの時間に学んだことは忘れないし、
記憶にも心にも残ってる。

芝居というものを学生時代に知らずに過ごしてきたから
全く分からず沢山怒られもしたけど。笑


私が初めて芝居を、ストレートプレイを観たのは
その先生が出演されていた舞台だった。
それまでは宝塚しか観てなかったから。


衝撃だった。なんだこれって。
題材も、戦争カメラマンとか記者のお話で、
重たいものだったのもある。

けど、大の大人たちが、本気で怒鳴り合う。
気持ちをぶつけ合う。
泣いている。
そして戦争という恐ろしい状況。

出演されている方たちの想いが全部私にぶつかってきて
何だこれってなった。

終演後、先生に挨拶した瞬間から涙が止まらなかった。
帰り道も涙が止まらなかった。
何で泣いてるのかよく分からないけど、ずっと涙が止まらなかった。

本気で怖かったし、エネルギーに満ちていたし、
苦しかったし悲しかったし凄かったし、
なんという世界なんだって。
とにかくもう、色んな衝撃で子供みたいに
わんわん泣き続けてた。

後にも先にもこんな衝撃はあの時だけなんだろうな、と思う。
それは芝居に初めて触れたっていうのがあるから。

赤ん坊が産まれてこの世界に初めて触れた時泣くように、
私も芝居というものに初めて触れて、その世界を知って泣いていた。
私はあの時に、芝居の世界に産まれたんだと思う。

その後、沢山の舞台に出るようになって、
ターニングポイントになる瞬間もあったりした。
けど、あの日、あの空間は、本当に大きな影響を私に与えた。

いつか会える。
別にそんな風に思ってはいなかった。
会おうと行動もしてなかった。
でも、今、私は先生の教えと、あの日の舞台があったから
芝居のエネルギーも楽しさも怖さも強さも知っている。

私は芝居を続けていて、今、頑張ってます。
って。胸張って報告したい。
そして観て欲しかったなって。今更、思ってしまった。


あの大変だった日々と、教えと、あの衝撃を胸に、
これからも頑張ろうと思う。
私もあんな作品を作れるように。
正直、細かい内容まではもう覚えてなくて。
セットと衣装と先生の姿。
それは目に焼き付いているけれど。

あんな風にエネルギーに満ちた世界を人に届けたい。


先生、またいつか。