終戦記念日、の次の日


あの日から今日まで
日本では空から降ってくる爆弾に
怯えることはなくなった

お盆のこの時期、例年テレビで
戦争についての特番が放送されるけど
いつもは敢えてみないようにしてきた

辛くなりすぎるから





だけど、今年は少し違って
戦争についての番組が流れた時
チャンネルを変えずに見ていたのは

6月に娘が第二次世界大戦
終戦間近の大阪を舞台にした演劇で
戦争孤児の役を演じたことで

私にとって戦争は学校の社会科で学ぶ
「歴史」でしかなかったのが

ほんの少し前のリアルの出来事なんだと
認識が新たになったから


娘が演じたのは
たぶん今の娘と同じ年頃の女の子

戦争で親を亡くした孤児同士で
どうにか力を合わせて生き抜いている

お腹が空いて草や虫を食べるのも
盗みをするのも生きるため
腐ったおにぎりがご馳走で
ひどくみすぼらしい格好をしていた


あぁ、小さなあの子は
どんなに心細かっただろう

そして、あの子の母親は
食べ物を与えてあげられないことも
あの子を残して逝くことも
どんなに辛かっただろう

そんなことをお稽古の数ヵ月
考えていた


そして今、私は
平和で物質豊かな日本にいて

大切な娘を
しっかり抱き締めることができて
お腹いっぱい好きなものを
食べさせてあげられる

幸せだな、

と思うと同時に思うことがある


私の母の母、つまり私の祖母は
その時代に生きていた

(若くで亡くなったので
私は会ったことがないけれど)

その祖母の母も生きていたのかな

戦争は遠い昔の歴史のように
リアリティのないものに感じていたけど

私の中に祖母のDNAが
引き継がれてることは想像しやすい




血の繋がった私のご先祖様たちは
どんな風にあの当時を生きたのだろう?

子供に十分なことがしてやれず
辛い思いもしたかもしれない


私が娘を抱き締める時
おなかいっぱい食べさせてあげられる時

我が子にそれをしてあげたかった
ご先祖様たちの願いも
一緒に成就されてるのかもしれない

と、ふと思ったりして

.

私は何代ものご先祖様たちのDNAを
引き継ぎ、引き継ぎ、生まれてきた

子を想い、孫を想い、
子孫を思うご先祖様の愛情で満たされた
DNAでできている

この身体を持ってするべきことは
私が幸せに生きること

やってみたいことをやってみること


お墓参りも大切だけど
自分の身体の細胞に宿る
ご先祖様たちのDNAに
想いを馳せ、感謝し

今を大切に生きることも
ご先祖供養になるのかな、
と思ったりする今年のお盆


やりたいことをやる

生きたいように、
この命を精一杯に生きる


ご先祖様がもしかしたらしたかったのに
出来なかったかも知れないこと

私は娘を抱き締める

私は美味しいものを食べる

私は綺麗な服でオシャレする

そして、私は踊る


大切な人たちを
大切にできる今に感謝して

幸せに生きようと思う


現世に生きる私たちが
幸せに生きることが

命を繋いできてくれた先人たちへの
御霊鎮めになるのかもね



#この身体は脈々と受け継がれてきた命
#大切に生きなくちゃ