堂上は昨今の自粛にともなう婚礼文化の継続性の危機に際して、たくさん思うことはある。しかし今は、どのようにすれば安全に結婚式ができるのかを考えてみることが必要な時期だ。そこで一つ提案してみたい。

☆「ZOOM飲み」みたいな「ネット結婚式」
結婚式は本来、人と人が同じ空間・時間を過ごし、喜びと感動を共にするイベントだ。
現在ではインターネットの発達のおがげで、遠隔地にいる祖父母や学生時代の友人など、当日に出席できない人とライブ中継を結ぶことが可能となっている。


新型コロナによる自粛中の現在では、ZOOM飲みが流行っているが、これと同じ方式で挙式・披露宴会場とゲスト自宅をネット環境でつなければネット結婚式が可能だ。

 

結婚式場にいるのは新郎新婦だけ、あるいは親兄弟だけという状況であれば、ほぼ10人前後のミニ集会となる。心配ならば親だけに限定すれば最大で6人だ。

ゼクシィ、ウエディングパーク、ハナユメなどの結婚式場情報のサービスを行っているメディアにきちんと紹介されている結婚式場やホテルであれば、ウイルス対策もしっかりしている。なにしろノロウイルスに長年対応してきているウエディング業界だ。一度ノロ感染があると数年間は立ち直れないくらい、下手をすると倒産するくらいのダメージを負うため、長年続く企業や会場は懸命にその対策を講じてきている。そのノウハウが今回も生きるのだ。

このネットでウエディングプランのいいところは、ゲストが参加し放題なところ。「自宅でどうぞ」というプランだから、押し入れから礼服を引っ張り出す必要もない。カジュアルな服装で十分だろう。
しかも結婚式場まで出かけなくてもいい。ゲストにしては負担は非常に少ない。

いっそのこと、「ご祝儀不要」と言ってしまったらどうだろうか。
なにしろ実費は家族の飲食費と新郎新婦の衣装・美容、そして挙式代だけ。
従来の結婚式のように300万円かかるわけでもない。やりようによっては40~50万円という世界ではないだろうか。
だから「ご祝儀はご遠慮いたします」でいいじゃないか。

また、もし「新郎新婦が選んだウエディングメニューを宅配で当日朝に受け取り、一緒に同じメニューを味わいたい」というゲストがいれば、全国に展開する大手婚礼企業が直接、あるいはウーバーイーツなどのサービスを経由して、ゲストの自宅まで二人の思いのこもったメニューを届けてくれることだろう。

ただしこのプラン、やはり経験豊富なプランナーにプランニングしてもらうことをお勧めしたい。なぜならば、せっかくの結婚式が単なる「ZOOM飲み会」に堕してしまいかねないからだ。そこが実に心配だ。

ネットを介して行うため、感動をつくるプランニングは到底素人では無理というもの。しかしウエディング業界の歴戦のプランナーであれば、ネットを通じた結婚式だからこそのアイデア、そこに一般の方が想定もしないさまざまなプランニングを織り込んでくれるはずだ。結果、「やって良かった」「いい思い出になる」などの感謝の言葉を伝えたくなることだろう。

堂上は別にZOOMの回し者ではないので、スカイプでもFACEBOOKでもGoogleでもネットにより集団で動画に繋がればOK。
この機会にぜひ「コロナのために結婚式を諦めた」という方が出ないよう、ウエディング業界では万全の体制を整えていることを知ってほしいものだ。