「とある系」アニメにはまっている堂上のもとに、「ぶどう畑で結婚式がしたい」というカップルからの面会依頼が届いたのは、今年の夏。
あいにく堂上は、ノバレーゼさんの創立10周年記念本の制作に集中していたので「秋までお待ちください」ということで、先日、ようやくその新郎新婦との対面が叶った。
場所は新宿三丁目に先月オープンしたばかりのワインバール「JIP」。
ヌコ(ネコ)ウエディング(←アーカイヴ参照)のN氏とワイナリーウエディング夫妻が知り合いで、彼らはワインにはまり、ぶどう作りで毎週のように山梨県を訪れている。その縁からこの店において第一回目のワイナリーW作戦会議が開かれたのだ。
これは店のオーナーからの差し入れワイン(笑)。
ワイン仲間として、ワイナリーWの打ち合わせに自らの店舗を利用してくれることに対する感謝と激励の品としてご恵贈いただいたものである。
いつもコンビニの安ワインを飲む堂上には、ことのほか美味しく感じられた(笑)。
さて、ワイナリーW夫婦(と今後も記すが)は、身内のご不幸があり、結婚式を見送って入籍のみおこなっていたのだが、いずれは人生の節目としてウエディングの開催を考えていたそうだ。
おふたりのウエディングのテーマはワイン。
ワイン醸造のもととなるぶとうから栽培しているほどなのだから、そのワイン好きは度を超えて趣味というよりは、もはや空気、生活の一部となっているようだ。
旦那さんは言った。
「ぶとう畑で挙式したいのです!!」
そうであるならば、まず普通のホテル、ゲストハウスでは無理なのである。
←ネコウエディングと同様、完全なフルオーダーのオリジナルウエディングとなる。
現在、フルオーダーのオリジナルウエディングは、高級外資系ホテルの売りとなっているが、東京から山梨県の畑までプランナーに出張してもらってプロデュースしてもらった日には、かるく1000万円の大台近くになるウエディングとなるだろう。
しかしそんな高価な方法以外にも、着実な道はある。
地元の腕利きプロデュース会社に頼むことだ。
それはともかく、堂上はゼクシィ登場以前に「幻のオリジナルウエディング雑誌」と形容され、現在のゲストハウス企業の社長連中も愛読していた雑誌AJのスタッフである。
こんな相談を持ちかけられると心躍る。
というか、このフルオーダーのウエディングに関するノウハウを提供する婚礼媒体はほとんどないので、堂上が相談に乗るのが一番なのだと思う。
「本当の意味で世界にたったひとつの素晴らしいウエディングになります。せっかくですから親族や友人間で、伝説として語り継がれるほどのものにしなければならない。そのかわりに、おふたりの苦労も、普通にホテルやゲストハウスで結婚式する何倍も大変ですよ」
と、堂上はおふたりにその気構えを伝授した。
そしてもうひとつ。
「ワイナリーウエディングを決意して堂上と相談した以上、もう、今日からウエディングは始まっています。さまざまな苦労はあるだろうけれど、どうかこれからの準備・手配をじっくりたっぷりと楽しむ、苦労でさえ自分たちにとっては愉しみ、そんな気持ちで臨んでください」
ということもお伝えした。
さてさて、ワイナリーW夫婦、この先どう進めて行くのだろうか。
堂上も、最大限の助力をおしみなく提供したいと思っているのだか…。