一昨日、東京は雪が降った。

その中を舞浜のシェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテルの記者会見に赴いた堂上なのだが、そういえば2年前の正月明け、温暖な岡山でも珍しく雪が降ったことを思い出した。


岡山に何をしに行っていたかというと、実はこの本の企画・制作のお手伝いのためだった。

「嘘を売らない。常識破壊のウェディング」羽原 俊秀/著



婚礼ジャーナリスト  堂上昌幸BLOG-常識破壊のウェディング

あれから2年……。

版元の柴田書店から堂上にも1冊献本が届いたのである。

粉雪が舞う寒い一日に、春の訪れを告げるような、といっては大袈裟か(笑)。


著者の羽原俊秀さんは、岡山でオリジナリティあふれるウエディングを新郎新婦に提供し、現在は一般化した「ニューヨークスタイル・ウエディング」を最初に実践した人だ。

というか、羽原さんの創り上げた「ニューヨークスタイル・ウエディング」は、あまりにも完全オリジナルであるために、他の会場はマネができない。


業界では羽原さんのことを“ブライダルの魔術師”と呼ぶ人もいるくらい婚礼事業において素晴らしい才能をもった方なのだが、同時に、業界の健全な発展と消費者目線を大切にするその姿勢も高く評価されている。


「嘘を売らない。」という意味もそこにある。新郎新婦に対して、両親に対して、ゲストに対して、「嘘を売らない。」

これはちょっと聞き、当たり前のことのように思えるが、これを実践できている企業はいまどれほどあるだろうか?


ちょっと例を挙げると…

下見に行ったときに聞いた話がほぼ結婚式の当日も実現されている。

料金も、あくまでもふたりが希望して加えた、あるいは希望してグレードアップした部分を除き、最初の見積もりからさほど大きな変動がない。

結婚式後に親戚のおっちゃんや友人たちの感想が「ええ結婚式やった」「楽しかった」と、きちんとゲスト満足を実現している。


このようにいちいち挙げていくと、ウエディング雑誌のその会場のページに書いてあることを「嘘を売らないこと。」にすることが、どれだけ大変か、ブライダル業界人にはお分かりいただけると思う。


また「嘘を売らない。」とは、10年後、20年後に新郎新婦が「あの会場で結婚式をしてよかったね」と会話することでもある。

本当に良い商品(=ウエディング)とは、それを購入したことを、10年たっても、20年たっても後悔しないことだ。

「なんでこんな車を買ったかな~」「このテーブルを買ったのは失敗だった」という後悔は、本当に良い商品ならばないはずだ、と羽原さんは言う。


「結婚は新郎新婦とのお付き合いのきっかけに過ぎない。その後、10年、20年と長いお付き合いがしたい」

堂上が取材する中で、素晴らしい考え方をもっているホテル・結婚式場のトップやマネージャーは、みなさんこのようにおっしゃる。

一方、ダメな会場は「結婚式が終わればさようなら」で、あとはせいぜい1周年記念のディナーに招待しておしまい。それも担当プランナーは出社しているのに、忙しいからと顔も出さない(笑)。

10年、20年と長いお付き合いがしたい」と考える会場のプランナーは、ここぞとばかりにふたりと話し込む。サプライズまで用意してくれる。「またきてくださいね」と本心からふたりに言える。


羽原さんは、この結婚後から始まる新郎新婦と会場との長いおつきあいを、「アニバーサリーウエディング」という言葉で表現し、それを目指している。つまり「誕生日、出会いの日、お子さんの誕生日など、ふたりの記念日にいつでもお越しください」という施設にしたいと、金沢の「ディティーノ」には、キッズルームまで設けた。


ちょっと長くなってしまったが、以上は堂上の意見であり、羽原さんのお考えと基本的なベクトルは同じなのだが、この本に書かれた内容はもっとスゴイ(笑)。「目からウロコ」「もうびっくり!!」(笑)なのだ。

私はいま結婚式場の下見をしている新郎新婦のみなさんにこそ、この本をおすすめしたい。


「嘘を売らない。常識破壊のウェディング」

羽原 俊秀/著 全国の書店で発売中

1,890(税込) 柴田書店


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