石川県能登地方の伝統的な魚醤です。
しょっつる(秋田)・いかなご醤油(香川)と並んで日本三大魚醤になります。
魚醤の中では一番生産量が多いのも特徴です。
原料にはイカの内臓を使うものがあり、イワシやサバなどの魚を使う「いしる」に対してイカの内臓を使うものを「いしり」と言うそうです。
他の地域では、ほっけ醤油(北海道)・あみえび醤油(秋田県)・あゆ醤油(大分県)などもありあます。
川魚や海の魚が多く採れる地域で発展していったもののようです。
魚介類の塩辛の発酵・熟成が進んで半液体状になったものから液体部分を取り出した調味料になります。
(塩辛とは魚・肉を塩漬けした発酵食品のこと)
塩分濃度の高い塩分で腐敗防止をしながら、自己消化酵素によって酵素発酵(プロテアーゼ)でたんぱく質をアミノ酸に分解し、乳酸菌(★)がはたらき発酵してトロトロになります。
同時に発酵微生物が香味を生成する事で独特の風味が生まれてくるのです。
★乳酸菌は糖類を分解して乳酸を生成するものです。
乳酸にはpH値を低くする効果があり、腐敗菌など酸性には耐性のない有害な微生物にとっては天敵です。
そのため保存性が高まり長期保存が可能になります。
味噌・醤油・漬物にも乳酸菌はかかわっていて、ラクコッカス属は塩分濃度の高い環境下でも繁殖することができ独特の香味を加えることができます。
高温多湿で腐敗しやすい食品をどうしたら無駄にせず長期保存できるかと考えた結果、保存性もありうま味も出す事ができた発酵食品ができあがり理にかなってるとも言えるでしょうね!
日本三大魚醤の
●いしり
●しょっつる
→主な原料にハタハタを使い塩と一緒に1年以上発酵させたもの
●いかなご醤油
→イカナゴという魚を原料にしたもの
他に魚醤はアジアを中心に独自の魚醤があります。
●ナンプラー(タイ)
●コラトゥーラ(イタリア南部)
など。
また魚醤のもとになる塩辛にも様々な種類があり、
●酒盗(魚の内臓を原料)
●このわた(ナマコの内臓に含まれる酵素で発酵、ウニ・からすみと並んで日本三大珍味)
●めふん(鮭の腎臓の内臓に含まれる酵素で発酵)
●うるか(鮎の内臓に含まれる酵素で発酵)
●チョッカル(朝鮮半島の塩辛)
●シュリンプペースト(オキアミや小エビを原料)
などがあります。