もろに体感した不安症状の始まりだった。これがこの頃やけに騒がれるようになっていた、あの『パニック障害』だとは思っていなかった。

 

2018年1月第二子である我が子の誕生。

それと同時に心臓のバクバクは始まった。というより、心臓がなんだかバクバクしていることに気付いてしまった。

保育士である私は、子育てなんて楽勝!可愛くって仕方ないし、楽しいし、2時の母であることを誇らしく思っている。勿論可愛いばかりではなかったけれど、それはまた今度書こうと思う。

2人目が産まれ仕事は産休、育休中である。雪の降る季節だった事や、インフルエンザも流行っていた事もあり、2歳上のお姉ちゃんも保育園をお休みし毎日一緒に過ごす。赤ん坊のお世話をしながら、眠くてもお姉ちゃんと一緒にいる事で、赤ん坊が寝ていても私は寝ることはできない。

 

そんな日々で、きっと疲れているのに何故か私は、「よし、今のうちにトイトレしよう!」

なんて思い立ってお姉ちゃんのトイトレを急に開始。

うまくいくはずなんてなかった。

「行かない!」「履かない!」「出ない!」

ああああああああああああああああああああああああ。

トイレで出てたはずのおしっこもしなくなって、パンツを履いてすぐに漏らす。

「さっき絶対出たのになんでトイレでしなかったの?」

「パンツが嫌ならオムツ履いて!」

そんな毎日が続くと、ストレスは知らず知らずのうちに溜まっていく。

気付いたら大声で怒鳴り散らし、このまま本気で殴ったら、突き飛ばしたら、、そんなことまで考えるようになった。ひどい時は、今日は一緒にお風呂に入ったら沈めてしまうかもしれないと、自分で自分が怖くなった。そんな時は今日はもう関わるのやめよう。と娘とは距離を置いた。

 

そんな時、お風呂上がりにお姉ちゃんの体を拭くのにしゃがんだ瞬間、バクッと心臓が破裂しそうな感覚に気付いた。

「え?今、心臓バクってした・・・よね?」

それからというもの、「またあの心臓がバクッとする感じが起きたらどうしよう。」

そんなことばかりで頭がいっぱいになった。そしてその不安は見事に的中してしまう。

何度繰り返しただろう?考えないようにしよう。気にしないようにしよう。そう思っても、心臓はバクッとする。お風呂上がりだけじゃない。

具体的には覚えていないが、何かするたびに、心臓がバクバクとする。

 

友達のお母さんは、出産をきっかけに心臓の病気を患い、その後長生きをしたものの、私が第二子を産む前後(前か後かは覚えていない)に亡くなられた。その話を思い出し、私もそうなのかもしれない。そんなことを考え出したらもう、歯止めが効かなくなった。

私はきっと心臓の病気で、きっとこの子達が大きくなる前に死んでしまう。考えないようにしてたけど、ふとした時や、心臓がバクッとした時はどうしてもそれが頭をよぎってしまう。この時の不安は忘れられない。

 

これが『パニック障害』だなんてこの時はまだ思いもしなかった。