魔法をかけられた娘  (NO17) | 描きたい放題 !

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後日   



   娘は 宮殿へと連れて来られた


王子  娘に会いに来る


「よく 来てくれたね」



「その・・・  先日は  苺王子とは知らず  失礼致しました」


「そんなの 気にしなくていいよ  それより 名前 教えてもらっていいかな


 あの時  聞いていなかったから」



「はい  私 (わたくし) エリー と言います」


「エリー これから よろしくね」



エリーと 苺王子は   一緒に宮殿で 過ごすうち  だんだん 親しくなっていった





ある日



  王子に 妃を決めようと  王様とお后が 話をしていた




「私は  苺王子の妃には  薔薇王国の姫 アデラートがいいと思いますわ」



「そうだな・・・  しかし 王子の意見も聞かねばなるまい」



「「そんなの  ほっときなさい  あの子に 決められるはずがないわ」



「そうも いかんだろう」


王様は  別の日に


薔薇王国の姫  アデラートを 宮殿に 呼び寄せた



そして 苺王子も




「父上 何の御用ですか」


「実は お前の 婚約者を選んでおこうと思ってな」




「なんですとォォ!!」




「私達は  薔薇王国の姫  アデラート姫を どうかと思っているんだが・・・」



「苺王子  お久しぶりです」


アデラート姫が 王子の側に やって来る



薔薇のように 綺麗で  美人だった



しかし 王子は気乗りしなかった



「父上・・・   俺には  心に決めた人がいるんです」





「なんと!」   「なんですって!!」



王様  后  驚く



「それは  誰だ」



王子は  付き人を呼ぶと



「連れて来てくれ」



「はい 王子 かしこまりました」



しばらくすると


  付き人は、エリーを連れてやって来た



「! この娘は  お前が連れて来た  世話係じゃないか」



「俺は エリーが 好きなんです」



「!?  ちょっと 王子  何を仰るんですか!?」



「そんな・・・  私より  こんな小娘がいいと 仰りますの むかっ



「アデラート姫  すまない  君が俺のこと慕っていてくれたことは 知っている


  だが、 俺は エリーじゃないとダメなんだ」





(銀八  だんだん 芝居に 熱が入ってくる)



「何  言ってるの   一国の王子が 何処の娘だか 分からない子と


 結婚できるわけないでしょう」



  「母上  身分なんて 俺はこだわりたくないんだ


         本当に 好きになった人と 結婚したい」



「そんな・・・  私  あきらめきれませんわ」


「アデラート姫・・・」




「じゃ、  こうしたら どうかィ   そこのお嬢さんに魔法をかけまさァ」


アデラート姫に 何故か連いて来ていた 魔女が言った



「魔法!?」



「今から  その お嬢さんを 苺に変えまさァ


苺王子なら 苺の見分け方なんて 簡単ですよねェ」



「まあ、 だいたい 見分けられるが・・・」



「お嬢さんを 苺畑の 一つの苺に 変えまさァ


  そこから 彼女を見つけ出して下せェ」



「何だって!?」



「本当に 好きなんでしたら  見つけ出せますよねィ」



「・・・・」



「苺王子  本当に見つけ出せたなら 結婚許してあげるわ」



「母上 本当ですか!」


「ええ」



(見つけ出すなんて 不可能よ)



「わかった 魔女  俺はやる」


「王子・・・」


不安そうな  エリー



「エリー 絶対 見つけ出してみせるから 心配しないで」


「はい  王子 私 信じています」



魔女は エリーに 魔法をかけた


エリーは  その場から居なくなった



苺王子は  畑へ 急いで駆けていく





一つ 一つ  見落とさないよう 探す王子



「これも違う・・・」


中々見つけられない王子


時間だけが どんどん 過ぎていく



「王子 私も手伝いましょうか」


付き人が 声を掛ける



「いや、 いい  これは 俺が見つけないと いけないことだから」



「王子・・・」



日が 沈みきってしまう前


苺王子は  一つの苺を 手にした



赤く  小さな  苺だった


何故か  その苺に 心惹かれた



「エリー・・・」



王子は  苺に  KISS をした



すると  苺は エリーに変わった



 魔法が解けたのである



「エリー!」



王子は  エリーを 抱きしめた



「王子・・・  私を見つけ出してくれて  ありがとう」



その後     2人は 約束通り 結婚しました




   舞台の幕が下りる




「良かったねぇ  2人 ハッピーエンドで」


と  3-Zの芝居を 見に来た 生徒達が 話している



終わったと 思われた  3-Zの芝居




しかし  幕が下りた舞台に  マイクを持った 魔女が出てきた



「え!?」   驚く観客




「めでたく 結婚した2人だったが  その後 エリーは  后に いじめられるのでさァ」



そう言って  戻っていった



観客達   「・・・・」





3-Zの芝居を  体育館の2階から  見ていた男がいた


  高杉である



なんとなく  不機嫌であった



「晋助  次  俺達の出番でござるよ」


「あぁ・・・  今 行く」



楽器を運びに 舞台裏にやって来た 高杉



舞台裾に  銀八達がいるのを 見つける



「ヅラ 娘の名前  どうにかならなかったのかよ   エリーって何だよ!」



「何だ 先生  ヒロインらしく 可愛い名前 付けたんだぞ」



「可愛い名前・・・」


(こいつに 何を言っても ダメだな)



(あの名前のせいで・・・  時々 エリザベスの顔がちらつきやがったむかっ


「先生 早く  着替えて来いよ 俺ら 先に行ってるからな」


男子生徒達は  銀八を置いて行ってしまった



一人になった銀八


「・・・・ 身分違いの恋か・・・」


どうやら 自分の先生としての立場と重ねているらしい



高杉  銀八の側を通る



通る際  銀八を睨んだ


「! 何だよ むかっ



「先生・・・ 楽器 運ぶのに 邪魔なんで 早くどいて下さい」



むかっむかっ  あぁ~ 悪かったなァァァ」



(本当 可愛くねー奴!)



お前のために  (NO18) に続く