こんにちはおねがい今日も由希絵の『歴史の窓』へようこそ!

今回も前回の続きで、「小督の局」について語りたいと思います。

 

高倉天皇の寵愛を一身に受けていたた小督の局は、自分に向けられていた清盛の怒りや憎しみをひしひしと感じるようになっていましたショボーンというのも、高倉天皇は清盛の娘で中宮の徳子のもとではなく、ほぼ自分のもとに通ってきていたからです。

 

天皇に寵愛され、小督の局も教養があり、美形の天皇のことを愛するようになっていたゆえ、当時の絶対的権力者である清盛ににらまれたら、愛する高倉天皇の立場も悪くなってしまう・・・自分のせいで天皇が窮地に立たされてしまうのは辛すぎる・・・と考えた小督の局は、天皇や周りのものに告げず、ひっそりと宮中から去り、自らの身を隠したのですショボーン(愛する人のために・・・切なすぎる・・・・・えーんアセアセ

 

小督の局が天皇のそばからいなくなり、清盛はこれで邪魔者がいなくなって天皇の寵愛が娘の徳子に移るのではないかと期待していました。

 

しかし、高倉天皇はかえって小督の局のことが忘れられなく想いを募らせてしまい、このことが清盛にとって逆効果となってしまうのです・・・ガーン

 

小督の局がいなくなってしまった天皇の嘆きはすさまじく、彼女を諦められない高倉天皇は、清盛に隠れて、家臣の源仲国に秘かに探させました(すごい執念・・・ラブ

 

笛の名手であった仲国は宮中でお督の局の琴と何度か合わせたことがあり、嵯峨野で小督の局の琴の音を聞いた仲国がその家を訪れ、ついに彼女を見つけました。

 

小督の局が弾いていた琴の曲が高倉天皇への想いと別れを嘆いて弾いた『想夫恋』という曲でした。

仲国は高倉天皇の勅命といって天皇の熱き想いを伝え、小督の局を説得し、その後秘かに宮中に彼女を連れ帰って、再び高倉天皇と会わせ、想い合う天皇と小督の二人は清盛に隠れて忍び会う日々が再開されましたハートラブラブ

 

やがて小督の局は徳子よりも先に、高倉天皇との間の子である範子内親王を産みますピンクハートピンクハートピンクハート

 

しかしそれが清盛の耳に入って、再び清盛の大きな怒りに触れてしまった小督の局は、天皇の反対を無視して宮中を追放され、しかも清閑寺で強引に尼にさせられ、出家させられてしまったのですえーん(ひどすぎる・・・アセアセアセアセアセアセ

 

これで清盛は高倉天皇が徳子に寵愛を移してくれることを期待していましたが、天皇が小督の局を

忘れることはありませんでした。

愛する小督の局がうら若き身で尼にさせられたことに一層思い悩むようになり、より一層彼女への想いを強くさせるばかりでしたえーん

 

それでも清盛の念願である娘の徳子が小督の局が内親王を出産した翌年、すごい難産の上、のちに安徳天皇となる皇子を産み、清盛の宿願はついに果たされることになりました。(小督の局を想いつつ、清盛の目を気にしてか、徳子のもとにも通っていたのですね・・・徳子も辛いですね・・ショボーン

 

 

 

しかし愛する小督の局と引き離され、しかも父の後白河法皇と義父の平清盛の政治的対立など様々なことに心痛めて、周囲に翻弄され、体調を悪くしていた高倉天皇は清盛からの圧力で強引に徳子との間の子安徳天皇へ譲位させられたあげく、病によってわずか21歳の若さで亡くなってしまいましたえーん

 

その高倉天皇が亡くなる前、「小督のもとで葬ってほしい」と遺言を残し、そのとおり、小督の局が清盛によって強引に出家させられて尼として住んでいた清閑寺に高倉天皇は埋葬されたのですえーん

小督の局は高倉天皇亡き後は天皇を弔いながら静かに余生を過ごしたと言われています。

 

しかし二人の愛ピンクハートを引き離し続けた清盛も高倉天皇の死から1年後熱病で亡くなり、その後、平家はみるみるうちに衰え、やがて1185年壇ノ浦の戦いで平家は滅亡、安徳天皇と祖母で清盛の妻時子は入水し、高倉天皇の妃であった徳子は源氏方に助けられるもその後出家し、京都の寂光院で静かに余生を送ることになったのですショボーン。徳子は平家という実家のために栄華も地獄も両方味わい、しかも夫の小督の局は小督の局という他の女性を終生想い続けて、幸せよりも辛い人生だったのではないでしょうか。

 

この平家、ひいては平清盛に振り回され続けた小督の局ですが、この平家の栄枯盛衰をどのような目で見続けたのでしょうか。それでも自分が最も愛した高倉天皇にここまで深く愛されて、最後には自分のいる寺に葬ってほしいと言われた小督の局は本当の意味での幸せな女性だったのかもしれませんラブラブ

 

清閑寺の背後の山には高倉天皇の御陵と、その傍らには小督の局のお墓が建てられています。

二人が亡くなった後ようやく二人が誰にも邪魔されることなく『永遠の愛ハート』を紡ぐことができたのですラブラブラブラブ

 

清閑寺には「小督桜」と名付けられた桜が植えられていて、春には優しくて美しい桜が境内を彩ります。この桜を見ると小督の局と高倉天皇との悲恋を想わずにはいられないでしょう。

 

(小督の局・完了

 

今日も記事をお読みいただき、ありがとうございましたハート

また次回、お逢いしましょうおねがい