こんにちはおねがい今日も由希絵の『歴史の窓』へようこそ!

前回の記事でも告知していたとおり、旅行記は一度終了し、今回の記事からまた人物紹介に戻りますおねがいまた歴史人物関連の地域に旅行したときや、過去に行った旅行先でその時代に関連する記事になったときに随時旅行記も紹介させていただきますねニコニコ

 

今日は奈良時代後半に登場した、聖武天皇と光明皇后との間に生まれ、孝謙天皇、そして称徳天皇として二度にわたって天皇となった(一度位を退いた天皇が再び天皇の座につくことを重祚(ちょうそ)といいます)女帝、孝謙天皇についてご紹介いたしますおねがい

 

光明皇后の記事の中でも登場してきた孝謙天皇(阿倍内親王)ですが、光明皇后や藤原氏の思惑もあり、女性初の皇太子として自分の意思とは関係なく育てられ、やがて父の聖武天皇が退位して太上天皇(上皇)となると孝謙天皇として即位します。しかし実際に権力を握っていたのは母の光明皇太后と母の実家である藤原氏で、孝謙天皇は母の意向には逆らうことのできない、半ば藤原一族に担ぎ上げられた女帝でしたショボーン

 

光明皇太后は夫の聖武天皇を支え、仏教に帰依し、悲田院や施薬院など貧しい民のために尽くした面もある一方、実家の藤原氏をもり立てるために、病弱な夫に代わり影で夫を操り、権力をふるった面もありました。(ゴットマザー的な感じ・・・!?ガーン怖い・・・あせるあせるあせる

もちろん娘に対する発言力も絶大で、母の意向に逆らうなどできない環境で育っていきました。

(ちょっと毒親入ってるガーン!?

 

ただ孝謙天皇となったばかりの頃は、母を尊敬し、そこまで自分の人生に疑問に思っていなかったようで、何の疑問を持たず、何でも父母と相談しながら政務を進めていったようです。

 

そんな孝謙天皇でしたが、阿倍内親王の幼い頃の時代から同じ藤原一族の従兄弟に当たる藤原仲麻呂と屋敷でよく顔を合わせることが多く、一緒に遊んだりして多くの時間を過ごしていました。

年月が経つうちにそれが恋心へと変わり、胸を焦がすようになりましたが、何せ女帝となった身では、男系継承優先により、この当時女帝は生涯独身を貫かねばならず、叶わない恋に苦しむようになっていきましたえーん

(男性の天皇は結婚してたくさん妻をもてたのに、女帝は生涯独身だなんて、理不尽ですよね・・・)

 

「どうして私は天皇となる運命だったのだろう・・・普通の女子として生まれたかった・・・そうすれば普通の女子の幸せを得ることができたのに・・・」孝謙天皇はこのように思ったことでしょう。

ましてや父母の聖武天皇と光明皇后の仲むつまじい様子を見て育ってきた孝謙天皇にとってはなおさら、そのような思いが募っていたのではないでしょうか。

 

光明皇太后が親族の仲麻呂を重用するようにと孝謙天皇に強く進言し、仲麻呂に恋心を抱いていた孝謙天皇は快くその進言を受入れ、光明皇太后から信頼を得た彼はどんどん出世していき、絶大な権力を持つようになりました。

 

ところが光明皇太后や孝謙天皇からの寵愛をいいことに仲麻呂はさらに大きな野望を抱くようになっていました。自らの権力で、聖武上皇が崩御する前に孝謙天皇の次の天皇として指名されていた「道祖王」を廃して、自らのいいなりになる、天武天皇の孫にあたる「大炊王」を擁立しました。

 

そのあと仲麻呂にいいように言い含められた孝謙天皇は、天皇の位を「大炊王」へ譲位して淳仁天皇として即位し、孝謙天皇は上皇となりました。恋に盲目だった孝謙上皇としてはこれで仲麻呂と大いに時間がとれると喜んでいましたが、自分の目的を達成した仲麻呂は妻を迎え、孝謙上皇に対しても態度を急変、冷たい態度をとるようになりましたプンプン

 

仲麻呂は孝謙上皇に恋をしていたわけではなく、自分の出世と権力のために孝謙上皇が幼い頃から彼女に計画的に近づき、寵愛を得て利用しようと画策していたのですムキーびっくりマーク

 

仲麻呂の本性を次第に垣間見るようになった孝謙上皇は何度も母の光明皇太后にその旨を訴えました。しかし同じ藤原一族で仲麻呂を信頼しきっていた光明皇太后には信じてもらえず、彼を誤解しないようにと逆に諭される始末でしたえーん

 

仲麻呂は利用価値のなくなった孝謙上皇のもとには寄りつかなくなり、光明皇太后と新しい淳仁天皇と常に一緒にいるようになり、孝謙上皇は母にさえ理解してもらえない心の寂しさからますます孤独感を強めていくようになりましたショボーン

 

政敵をどんどん排除して淳仁天皇を操り人形として朝廷の実権を掌握した仲麻呂はついに760年に太政大臣に任命されて、最高権力者に上りつめました。

 

自分の心をずたずたにした仲麻呂の裏切り行為は、孝謙上皇の心に深く刻み込まれ、やがて彼への愛が憎しみに変わって、二人の関係の変化が孝謙上皇と仲麻呂の人生を変えていったのですプンプンびっくりマーク

 

(次回に続く)

 

今日も記事をお読みいただき、ありがとうございましたハートまた次回お逢いしましょうおねがい