愛を知らずに生きてきて
愛を初めて感じると
自分の心が震えているのがわかる。

かすかな振動が精一杯波打っているのがわかる。


切れそうな糸にしがみついて
僕ははち切れそうなほど膨らんだ
風船を見つめる。


何度も別れを繰り返し
出会ってきたけれど
僕は愛を知らなかった。


ただ愛されることを求めてきただけ。


今初めて人を愛した。
独占欲と嫉妬の嵐の中で
僕はただもがくだけ。


嵐の海に出たのは初めてだ。
舵切る度量はない。
ただただ
愛の嵐に翻弄されるだけ。


夢が去り
愛も去った
その夜に
僕は時間の永遠を感じた。


愛することの苦しさを
僕は歌う。
歌うこと以外には
時間が通り過ぎるのを待つだけ。


僕は歌う。
僕は宣言する。
僕はアーティストだと。


愛は去ったけれど
愛の何かはわかった。
ほんのひとときだったけれども
愛の深さを僕は知った。


ただ僕には荷が重すぎた。
呼吸ができないなんて。