今月10日、日付の変わった頃
クロエが天寿を全うし、旅立ちました。



夏の始めに体調を崩し
腎臓病と診断され、そう長くはないだろうと。
それでも、投薬や輸液をしつつ
クロエも頑張ってくれて、夏を越すことができました。

コロナ禍で始まった在宅勤務を利用し
クロエとの濃密な時を持てたのも
幸せなことでした。

月初の繁忙期が終わるのを待っていたかのように
動けなくなり、介護から看取りと
悔い無くお世話出来たのは
クロエの計らいに思えてなりません。


クロエは、とても甘えん坊な子で
いつも私の膝に乗ってきて
気を引くように、何度も手を伸ばしてきて。

注目して欲しいのかと、その度に
『はいはい。いい子だねぇ。』と撫でてみたり
服に引っかかった伸びた爪を外しながら
『ちょっと、やめてください!』なんて言ってみたり。

大人になっても
子猫のような可愛さのある猫でした。


旅立つ前の日は
私の布団の枕元の横に介護用マットを敷き
クロエを見守りながら一晩を過ごすつもりでした。

もう頭を持ち上げる事すら難しく
呼吸も浅くなっていたので
朝までもたないのではと思い。

途中、何度かうつらうつらしながら
明け方ふと目を覚ますと
枕元に置いた私の手の平に、クロエが頭をもたれ
手首にそっと丸い手を添えていました。

奇跡だ。

瞬間、そう思いました。
そして、この手の中にいるクロエに
どれ程愛されていたのか気付かされ
有り難くて、有り難くて、涙が溢れました。


そして、同時に気付いたのは
クロエのあの行為の理由。 

膝の上のクロエが手を伸ばしていたのは
単に気を引く為で無く、『大好き』の思いを
いつも伝えてくれていたのだと。

その愛は
私の想像を遥かに超えたものでした。



大好きな焼きガツオと
たくさんのお花に囲まれて。


クロエが教えてくれた愛は
この世界にいるたくさんの
愛し愛されている小さな命たちの内にあり
そう思うと、それに負けないくらいの愛情を
注いでいきたいと思うのです。


最後までお付き合いくださり
ありがとうございました足あとチョコ足あと