まずは、飼い主探し・・・と同時に、里親探し。


写真を撮ってポスターを作り、近隣の目ぼしい所へ張らせていただき。

地元の新聞にも掲載依頼。

本当に見つかるか、不安な気持ちを抱えながらも

出来ることから動き出し。


家の中には、既にラッキーがいたし、相性悪いようなので

その子は、庭のベランダ下スペースへ。

コンクリートの上に、すのこを置いて。

季節も初秋で、気持ちよく。


お散歩も、最初は引きが強かったものの

すぐに、落ち着いて歩けるようになって。


おすわり。 待て。 おいで。

教えたら、ほどなく覚えてくれて。

きっと、他に教えてくれた誰かがいたんだね。


とっても、賢くていい子。

ちょっと、テンション高めだけれど。

おりこうだね、おりこうだねって、何度も言って。

だから、名前は・・・とりあえず 『おりこうさん』


そして、あっという間に一週間が過ぎ、何の反響も無く。


飼い主はともかく、里親は厳しいだろうと思ってた。

雑種の成犬。


諦めるのは早いけど、日増しに膨らむ『おりこうさん』への愛情。

全身で喜びを表して、慕ってくれるこのワンコ。

幸せにしてあげたいって思った。


うちの子にしてもいいか・・・なんて。

まず病院へ連れて行って、犬小屋も買わないと。


そんな話をしていた矢先のこと。
職場にいる私にかかってきた、ご近所さんからの電話。


『あの犬の飼い主さんが見つかったよ!

 夕方、家に来てもらうように言ったから。』


信じられない気持ちで、電話を切って。

何だか、夢をみているようで。

こんなことが、あるなんて・・・。


帰宅して、まだ飼い主さんらしき人は来ていなかったので

『おりこうさん』と、最後になるかもしれないお散歩へ。


嬉しいような、寂しいような。



点 続く 点