ゆるして
ゆったり
と
50歳からの
『デザートライフ』
人生の絶頂期を迎えよう!
を、提唱致しております
椿姫よよこです。
🌿
ハワイに負けない
柔らかな陽射しと
爽やかな風が吹き抜ける
日曜日午後の横浜です。
こんにちは
🌿
16日早朝から
トリプルパンチで
こじらせに
こじらせまくっていた
わたくしでした
(笑)
誰もあなたを責めてはいません。
責めているのも
悩みも不安も
そしてその答えも
全ては自分の中にありますね。
🌿
📕ショートストーリー📕
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お昼のサービスタイムも
終了間際の午後2時前
店の端では
忙しい時間を乗り切った店主が
真ん中の空いた
緑のビニールの丸椅子に座り
一服がてら新聞を広げている。
なんとなくついているテレビは
時代劇の再放送。
厨房付近にはラジオの
こもった音声が流れている。
ここは町はずれ
昭和ワールド
「カドヤ食堂」
遅いお昼のお客様は3人
中年のサラリーマン
OLさん
劇団員らしい女優のたまごさん
どなた様も
少しお疲れのご様子です。
そして
どなた様も
注文した丼を
ただ黙々と
たまに
観るとはなしに
テレビに目をやり
たまに
ズルズルと
うどんをすする音を立てて
黙々と
食べていらっしゃいました。
ガラガラガラガラ〜
そこへ
近くの工事現場で働く
ふたりのお兄さんが
元気良く
入って来ました。
「おっちゃん!
サービスランチ
まだイケる?
カツ丼定食、ふたつ!
大盛りで!」
「あいよっ!」
まったりとした
お疲れ気味の
店の空気は一変しました。
そのふたりのお兄さんは
昨日のプロ野球の話で
盛り上がっていました。
お待ちどうさま!
ふたりのもとに
カツ丼定食が運ばれてきました。
ふたりは
一旦話すのをやめて
カツ丼を食べ始めました。
そのうちに
ひとりのお兄さんが
「薄っ!」
と、笑いながら言いました。
もうひとりのお兄さんも
「ほんまや!
こっちも…薄っ!」
と、笑い返しました。
さぁ、それが聞こえた
サラリーマンとOLさんと女優のたまごさん。
心臓がバクバクし始めました。
「オレの頭のこと…笑ったんだ💧」
と、サラリーマン。
彼は、髪の毛が薄かったのです。
「わたしのことかしら💧」
と、OLさん。
彼女は、婚活がうまくいかず
「自分はなんて幸が薄いんだ」
と気にしていたのです。
「やっぱりわたしはダメなんだ…💧」
と、劇団員さん。
彼女は、先日のオーディションで
「君には華がない。影が薄いんだよ。」
と、審査員に言われたばかりでした。
三人がそれぞれ
お兄さんの放った言葉
「薄っ!」
に反応して落ち込んでしまったのです。
そして、もうひとり。
「薄っ!」
に反応した人が…
兄ちゃん達には
味…薄かったかい?
もっと塩味効かせた方が良かったかい?
と、現場労働のふたりを気遣う店主。
いやー違ぇーよ、おっちゃん!
このたくわん!!!
メチャメチャ薄い!
それにこっちも…
定食のうどんのかまぼこ…
薄過ぎて笑えた!
こんな薄く切れるおっちゃん天才!!!
そう言って
ガハガハ笑った。
なんだよ〜勘弁してよ〜
と、店主もつられて笑った。
サラリーマンも
OLさんも
女優のたまごさんも
ふっ…
と、小さく笑った。
おしまい
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