今は、新潟からおかあさんも帰ってきて4人で暮らしている。だいたい、いつもおかあさんが先に帰ってくる。
“あっ、おかあさんの携帯電話が鳴っている! おとうさんが帰ってくるんだ”僕、ハッピーにはすぐにわかるんだ。
さあ、階段の所で待とう。あれっ! なかなか帰ってこないなあ。違ったのかな? でもきっとそうだよね。階段の途中まで行っちゃお。
おかあさんが、台所に立つと、僕はじっと食べ物を待つ。「さっき、あげたじゃない」って、言われてもあきらめない。
ブルブルブル。赤い携帯電話が鳴っている。“あっ、これはおとうさん!”この時ばかりは、僕とハッピー兄さんは階段に駆け下を見続ける。はやく帰ってきてよ。僕たち待っているよ。ああ、来ないなあ。玄関までいっちゃお!