音楽のジャンルでビジュアル系という系譜があるのはよく知られていると思いますが、この系譜の始祖はどのような音楽アーティストなのか、そして現在の音楽アーティストにどのように影響を与えているのかを見ていきましょう。
まず、ビジュアル系という言葉の語源となったのは、X(現XJAPAN)のブルーブラッドというメジャーデビューアルバムのジャケットに書かれていたサイケデリックバイオレンスクライムオブビジュアルショックという言葉から出てきてるという説が知られています。この語源からしてこのジャンルの始祖はXということになるでしょう。Xの音楽性については激しいドラムとツインギターを駆使するものの、クラシックをベースにしたドラマティックで一般の人の心にも届くような音楽とまた、クラシックをベースにしたピアノ演奏によるバラードが印象的で、見た目も派手で目を引くメイクをしているという点で特徴がありました。そして、ビジュアル系という系譜でみた場合には、その音楽性というより見た目や派手なパフォーマンスが後に続く音楽アーティストたちに影響を与えたという印象が強いです。
しかし、現在においてはその音楽性を継承する音楽アーティストが出てきています。それが、ベビーメタルです。特にファーストアルバムに収録されているデビューシングルである「イジメ、ダメ、ゼッタイ」という曲でのギターのリフやリードギターの流れなどの音楽性のほかにダンスを担当する子が行うダメジャンプはXの曲「X」のXジャンプと言われるパフォーマンスを参考にしています。また、「紅月」という曲においては、Xの紅のギターのアルペジオから入るところから似せてきて、ギターのリフやツインリードギターでギターソロを演奏するところなどは、Xのサイレントジェラシーという曲を思いっきりオマージュして作っているという感じを受けます。この音楽性とパフォーマンスでベビーメタルは世界を席巻している状況にあることからすると、ビジュアル系の始祖と言われるXの音楽性は実は世界に受ける内容をもっていたのだということがある意味で証明されることとなっているのです。