ミルク混合 | ハーフの赤ちゃん

ミルク混合

                   

                                 8週目の娘



娘が2ヶ月目に入った頃、私はすでにミルク混合で育児をしなければならなくなっていた。 当初の目標は最低でも半年は完全母乳。 いきなり母乳育児に失敗してしまった気分でちょっとショックだった。 最初の1ヶ月間に娘に直接母乳を与えられなかったのが原因なのだろうか。 電動搾乳機のお陰で、赤ちゃんに必要な免疫が多く含まれているという初乳はしっかり与えられたものの、正直、こんなに早くミルク混合にしなければならなかったのは予想外だった。 


低体重児として生まれてきた娘は母乳を吸わせるとすぐに疲れて寝てしまう為、必要な量の母乳を飲ませるには電動搾乳機でガンガン絞って哺乳瓶から与えるしかなかったのだ。 生まれたての頃はほんの少量しか飲むことが出来なかった娘も、体重が増えていくにつれその分食欲も旺盛になり、気が付けば娘の飲む量が電動搾乳機で絞れる母乳の量を超えてしまっていた。  1ヶ月くらい経った頃、おっぱいから直接母乳を与えるようにしてみたが、時すでに遅しだった・・・。 母乳は、赤ちゃんに吸われる度にホルモンなどが刺激されてどんどん出るようになる。 その頃には私の胸は生まれてすぐの頃のようにすぐにはパンパンに張らなくなっていた。 最低でも4、5時間置かないとパンパンには張らなくなってしまったので、1日に2、3回は粉ミルクを与えなければならなかった。 娘は私の母乳が足りないのか、それとも哺乳瓶に慣れてしまって直接母乳を飲むと疲れてしまうのか、時々授乳の途中でフラストレーションから首を左右に振るようになった。 仕方ないので、こんな時は母乳の後にミルクを足して満足そうに眠るまで与えるようにしていた。 授乳は予定通りにはいかないものだ。


ある時、日本にいる母親と母乳について電話で話していた時のこと。 なんと、私の母親も早いうちに母乳が出なくなり、2ヶ月で断乳しなければならなかったそうだ。 その点、私は完全母乳への道は閉ざされてしまったが、まだ断乳しなければいけないわけではなく、ミルク混合でも母乳は続けられるだけましな方なのだろうか。 そして、更に話を聞いてみると母の姉と妹も同じように、2、3ヶ月であえなく断乳することになったとか・・・。 てっきり電動搾乳機のせいかと思っていたが、実は家系による要因が強いようだ。 


何はともあれ、母乳には不思議なマジックがあるように思う。 赤ちゃんにとって、母親のおっぱいをその小さい口いっぱいに頬ばりながら、お母さんの心音を聞き、そのあたたかいぬくもりに包まれて眠りに付くのは究極の至福の時だろう。 同じように、母親にとっても我子が天使のような顔で幸せそうにおっぱいを飲んでいる姿を見るのはまさに母親の至福の時かもしれない。 こんなことを繰り返すうちに母子の絆は益々強くなり、自分の子をもっともっと愛しいと思うのだろう。 父親には絶対に味わうことのできない幸福感だ。 


完全母乳ではなかったが、当初の目標だった半年間の母乳育児は無事達成することができた。 娘が生まれてから6ヶ月目の3月上旬、意を決して断乳。 ミルク混合で育てていたため、断乳は思っていたほど大変ではなかったのが救いだ。 断乳から1週間くらいは時折おっぱいを探すしぐさをしていた娘も、その後も何の抵抗もなくミルクを飲むようになっていった。 今思えば、子育てをしている中で一番幸福感を感じていたひと時だったように思う。 二人目を産む時はもっと長く母乳をあげたいと思う。