初めての小児科検診 | ハーフの赤ちゃん

初めての小児科検診

 

                                  

                     搾乳した母乳を飲む娘 1週目

 

病院を退院して3日後、初めての小児科検診があった。 通常は1、2週間後とかに行われるそうだが、娘は出生体重が低かった為、体重の増加を見るため1週間待たずに診てもらうことになった。 それまでの私は、育児は絶対に完全母乳でと考えていて、実際、病院から帰ってきてからは粉ミルクは一切与えず、とにかく母乳を飲ませようと必死になっていた。 初乳は赤ちゃんの身体に必要な免疫が沢山含まれているので、何が何でも飲ませねばと半ば意地になって母乳地獄にはまっていた。 しかし、娘の口の大きさは私の乳首がかろうじて入るか入らないかというほど小さく、蚊の鳴くような声で生まれてきた娘はまだ大声で泣くこともできないくらいか弱いのだ。 そんな娘が力強く母乳をゴクゴクと飲めるわけがない。 夫は、そんな私を横目に 『意地を張ってないで粉ミルクをあげた方がいいんじゃないのか』 と言う。 しかし、ここで妥協してミルクをあげるようになったら母乳が出なくなってしまうのでは、という不安がただただよぎり、育児疲れがピークにある中で葛藤する妻なのだった。

 

そして初めての小児科検診の日。 ヤム先生のオフィスに向かう私たち親子。 日本では検診は母子で行くのが普通だが、アメリカでは夫も同伴で検診に行く家族が多い。 我家も例外にもれず、夫婦で子供の検診に行くことにした。 検診はまず、身長・体重、そして頭囲を測定し、心拍数の乱れがないかなどチェックをしてもらった。 そして、一通り検診が終わり、私たち夫婦はヤム先生の検診結果を聞いて動揺してしまうのだった。 娘の体重は出生体重より500g近くも減っていた。 赤ちゃんの体重は出生後に少しだけ減少するのが普通。 しかし、娘のように低体重児として生まれてきた赤ちゃんの場合、普通の赤ちゃんと違って脂肪分が少ないため、体温の調整がうまくできないので、あまり母乳にばかり頼ってしまうと、かえって母乳を飲んでいる途中でエネルギーを消耗してしまい、十分なカロリーが摂れずに衰弱してしまうとのことだった。 このまま体重が減少し続けてしまうと、必要な栄養分が足りなくなり、最悪の場合は即入院して点滴をうったり、NICU(乳児集中治療室)に送られることもあるとか。 つまり、低体重児にとって体重の減少は死活問題になりうるのだ。 そうとも知らず、母乳にこだわったが為に娘を危険な橋の近くまで連れてきてしまったことに後悔してもしきれず、涙が溢れてしまった。 とにかく今は母乳よりも娘の体重を増やすことが先決! ヤム先生はなるべく母乳で育てたいという私の気持ちも分かった上で、電動搾乳器を購入して娘が乳首から直接母乳を飲めるようになるまで、哺乳瓶で母乳をあげたらどうかと提案してくださった。 それで娘が点滴をしなくてすむなら、何でもやりますとも! あ~、やりますとも!

 

検診の帰り、私たち親子は早速電動搾乳機を購入。 そして、その足でBabies R Usへ向かい、赤ちゃん用の電動体重測定器も購入した。 しめて$350也-。 ほんの2ヶ月程度使用するためだけの出費にしては少々痛手だが、娘の為なら仕方がない。 私は実は出産前に手動の搾乳機を購入していた。 手動の搾乳機は一度に片方からしか搾乳できない上、握力トレーニングツールのような感じで、ずっと手を動かしていないといけないので非常に疲れるが、その点電動搾乳機は最高! ほんの10、15分程度で一気に両方から絞れるし、手も疲れない。 強いて言えば、音がうるさいことくらいだろうか。 ポンプのウィーン、ウィーン、という音が10分間同じ間隔で継続的に聞こえてくると、睡眠不足の耳にはだんだん訳のわからない言葉に聞こえてくるから不思議である。 


電動搾乳機を使用し始めてから、胸の張りがだいぶ楽になったように思う。 ただ、またしばらくするとすぐにパンパンに張ってしまっていることにも気づいた。 乳房を刺激しているので、どんどんと母乳が溜まってしまっているのだろう。 搾乳の回数は1日に3、4回程度。 1回に絞れる量は娘の1回の授乳時間に飲む量よりも明らかに多い量だ。 この頃の娘の飲む量は、せいぜい30mlから40ml程度。 この記事を書いている7ヶ月目の今からでは想像もできないくらい少量だ。 何はともあれ、電動搾乳機で絞った母乳を哺乳瓶で与え始めてから、娘の体重が目に見えて増えているのが分かった。 おしっこもウンチも毎日よくでている。 母乳を飲んでいるかどうかでこれほど違ってくるものなのかと、正直驚かされたものだ。 この調子で、直接母乳から飲めるようになる日まで電動搾乳機で頑張ろうと思う妻だった。