●<過労死>当時42歳課長の労災認定 遺族が実態立証する | ニュースで法学

●<過労死>当時42歳課長の労災認定 遺族が実態立証する

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<過労死>当時42歳課長の労災認定 遺族が実態立証する

 コニカミノルタの子会社に勤務し、心臓疾患で急死した男性課長(当時42歳)=東京都=の遺族が、裁判所の証拠保全手続きによって会社側の資料を入手し、男性の長時間労働の実態を立証、八王子労働基準監督署から労災認定されていたことが分かった。証拠保全手続きは医療過誤訴訟では活用されているが、労災分野ではまだ例が少ないという。遺族側の弁護士は「立証手段を持たない遺族に希望を与えるものだ」と話している。
 男性は事務用機器の製造・販売「コニカミノルタビジネステクノロジーズ」(本店・東京都千代田区)の八王子市の事業所に勤務。昨年1月に課長になってから半年間で2回の海外出張をこなし、平日は午前8時から午前0時まで働き、休日出勤もした。昨年6月、仕事の途中にJR東京駅の中央線の車内で倒れ、亡くなった。
 遺族側弁護士によると、勤務実態が分かる社内資料の提供を会社側が「業務秘密」として拒否したため、東京地裁八王子支部に民事訴訟を前提とした証拠保全手続きを行った。同支部の証拠保全により、会社のパソコンに残っていた約4000通に及ぶ夫の電子メールの送信履歴や文書ファイルの最終更新日時などの記録類が入手できたため、妻は労災認定を申請した。
 これらの記録が決め手となり、労基署は直近3カ月で平均80時間を超える時間外労働があったと認め、21日、妻に通知した。妻は「主人は帰らないけれど、労災が認められたことは納得できる」と話した。【苅田伸宏】

(毎日新聞) - 10月22日1時27分更新

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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20061021-00000100-mai-soci より