ひどい関節痛に苦しむ人々の多くが、痛みと炎症を抑え、日常生活を送るために、これらの鎮痛剤を長く服用しています。
このリスクを許容可能なものだと考える患者もいるかもしれないが、患者に対して十分な説明と選択の機会が与えられるべきと、この研究者は述べています。
急性の頭痛などによる短期の低用量の服用の場合は心配はないだろうと語っています。
しかし、心臓病のリスク要因をもっている人々は注意が必要だと述べています。喫煙者、肥満、糖尿病、高血圧、コレステロール値や中性脂肪値の異常のような心臓病のリスク要因をもつ人々を含みます。
イギリスのオックスフォード大学のコリン・ ベイジェント(Colin Baigent)氏らの分析が、Lancet 誌電子版に30日付で掲載されました。
このリスクの増加は以前にも報告されていました。この研究では、患者がインフォームド・チョイス(十分な知識上で選択する)のを助けるために、かつてないほど詳細にこの問題を分析しました。
非ステロイド系抗炎症薬の影響を評価するため、639 の臨床試験から得た 353,000 以上の患者の記録を調べました。
通常の市販薬のレベルを超えた、高用量の処方( 1 日当たりイブプロフェンは 2,400 mg 、ジクロフェナクは 150 mg)を受けた人々を対象としました。
分析結果は、主な血管イベントのリスクが 37~41 パーセントの増加、心筋梗塞や心不全のような冠動脈イベントのリスクが 70~76 パーセント増加すると示しました。
心不全のリスクは、ほぼ全ての非ステロイド抗炎症薬で倍増しました。
これらの薬を服用患者は、1 年当たり人口 1,000 人当たり、心臓発作が 3 例、心不全が 4 例以上、胃出血と死亡が 1 例の追加となると、この研究者は言います。
例えば、心臓発作は、通常の人口 1,000 人当たり 8 例から、これらの薬の服用者では 11 例に増加するようです。
「この数字は非常に低リスクのようだが、判断は患者によってなされなければならない」とベイジェント氏は語っています。
「もしあなたが患者で主治医と話し合う場合、このリスクが許容範囲か、日常生活を改善する可能性を選ぶかついて、あなた自身が判断すべきだ」と言います。
これらの鎮痛剤によるリスクの増加は、最初にもっていたリスク要因に依存しました。
心臓病のリスクをもつ人々は、短期でも、高用量の薬を服用した場合のリスクの増加に注意が必要だと注意しています。
「心臓病のリスクの高い人ほど、この合併症のリスクも増加します。大まかに言うと、心臓病のリスクが 2 倍なら、心臓発作のリスクもおよそ 2 倍になる」とベイジェント氏は言います。
代替薬としては、ナプロキセンは心臓の合併症のリスクを軽減することが研究で示されており、一部の医師は高リスクの患者に処方しています。これは胃出血のリスクは増加しますが、血液凝固を阻害し、アスピリンと同様の作用をもちます。
「強力な薬は有害な副作用をもつ傾向があります。これらのリスクを考慮した処方が行われ、患者に服用薬に関する十分な情報を提供することが重要だ」と専門家は語っています。
『鎮痛剤が心臓発作のリスクを増やす!?』
http://www.rda.co.jp/topics/
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