その日は9時〜10時の予約枠。

家族に言ってなかったので、悟られないように、仕事に行く時と同じ時間に家を出た。

病院についたのは8時過ぎ。
流石に早いので少し時間を潰して8時20分くらいに外来の待合へ行った。

8時30分に主治医が診察室にきたのがみえて、その後すぐ呼ばれた。
9時予約なのに1番に。もう決定的だなと思った。

診察室に入ったら、先生がカルテを開いて待っていたのだけど、私が座ったら、ちょっと待っててと席を立ってしまった。

先生を待ってる間、開いたカルテに
「CNBは浸潤癌」
と、書かれているのがみえた。
え?私、先生からじゃなくて、カルテで知ってしまった。。
こんな告知というか、なんというか、こんなんあります??

癌告知ですよ。本当の。。

気を取り直して、先生が戻ってきて、
えー、病理の結果、悪性と出ましたので、乳癌と診断します。と。

もう知ってるわい!と突っ込みは心の中にと留めましたけど。

意外なくらい冷静に受け止めた。

それから延々と1時間。
じっくり時間をかけて先生は色んな説明をしてくれた。
初診で可能性が高いとほとんど告知をされた時よりもずっと穏やかに先生の話をきいた。
次の人、すごい待たされてるだろうななんて心配までしてしまった。

術式の説明の時、くぅさんのは温存でもいけそうだけど、全身検査の結果では全摘になるかもしれないと言われた。でもこの年齢だとまだ全摘もったいないよね。。って。。
っつか先生ーそういう問題??その日2度目の突っ込みを入れたくなった言葉。うーん、これはまだ若いと言われているということでお礼を言うべきか??いやいやおかしいでしょ。

そんなこんなで、最後の方は笑いまででる変な告知日でした。

じっくり時間をかけて話してくれた先生ありがとう。ほとんど告知日と本当の告知日、この2日で先生の丁寧に患者に向き合ってくれる気持ちが感じられて、先生を信じて頑張ろうと思いました。

これから沢山、悩む選択をしなきゃならないし、苦しい治療が待ってるし、でも不思議と穏やかに柔らかい空気が診察室に漂っていた気がした告知の時間でした。