
皆さんはロシアというと、
どんなイメージが浮かびますか?
シベリア鉄道、チェブラーシカ、マトリョーシカ、ボルシチ?
共産主義、鉄のカーテン、KGB? 小熊のミーシャ?(古い?)
現在ロシアと呼ばれる国は、
ほんの少し前はソ連と呼ばれる国でした。
ソ連といえば、全体主義、強制労働、粛正など、
恐ろしい言葉で語られる国だった事は
まだ記憶に新しいことでしょう。
(ちなみにマトリョーシカは
元々日本のこけしがモデルであり、
ボルシチも元々ウクライナの名物です)
西と東による冷戦は、007など、
スパイ映画の格好の舞台にもなりました。
そんなソビエト時代には、
民族的なことや土俗的な事は半共産的とみなされ、
また宗教なども手ひどく弾圧をされていた事は、
皆さんもよくご存知のことと思います。
「宗教上の不幸は、
ひとつには現実の不幸の表現であり、
心なき世界の心情であるとともに、
精神なき状態の精神である。
それは、民衆の阿片である。
民衆の幻覚的幸福としての宗教を廃棄することは、
民衆の現実的幸福を要求することである」
これは有名な、かのマルクスの、
『ヘーゲル法哲学批判序説』にある言葉です。
これは簡単にいえば、
(当時の)政治の体制に問題が有るため
人民は日々の生活に苦悩し、
その辛さに対する鎮痛剤として宗教があり、
人々は夢の中へ逃げ込むしかないが、
良い政治によって良い生活になれば、
鎮痛剤としての宗教は不要となるのだというようなことです。
マルクスは宗教そのものを否定したのではないと思いますが、
結果として、ソビエト連邦政府は、無神論を掲げ、
宗教弾圧への道を辿ったのは歴史的事実です。
大規模な記念碑的大聖堂が爆破・破壊されていき、
各地の小さな聖堂も破壊されたり、
中には強制収容所に使われた場所もありました。
1921年から1923年にかけて、
ロシア正教会に対して行われた弾圧では、
主教28人、妻帯司祭2691人、修道士1962人、修道女3447人、
其の他信徒多数が処刑されたと書かれている文献があるそうです。
また、日本正教会の京都主教を務めていたことのある、
ペルミの聖アンドロニクなどは、
生き埋めにされたうえで射殺されるという、
非常に辛く苦しい最期を遂げられています。
しかしロシアの人々は、
そのような弾圧の時代にあっても、
心から神を消してしまう事は無かったのです。
先日の19日、ロシアでは、
神現祭Святое Богоявление
(スヴャトエ ボゴヤヴレーニエ)が
行われました。
神現祭とはイイスス・ハリストスが
ヨルダン川で洗礼を受けた事を祝う日です。
イイスス・ハリストス?
ちょっと聞き慣れない方もいらっしゃるかもしれませんね。
実は皆さんもよくご存知のイエス・キリストの事なのです。
このイエス・キリストの洗礼を記憶し祝う日を
正教会では神現祭として祝い、
西方教会では現在公現祭として祝われているそうです。
ロシアの古くからの言い伝えによれば、
この日あらゆる水は聖なるものとなり、
あらゆる病気を癒すといいます。
神現祭の聖水は偉大なる聖物であり、
病を癒すだけでなくこれに身体を浸すと、
人のいかなる穢れも洗い落とし罪が消えるとされています。
そのため毎年18日から19日にかけての
日付がかわる真夜中と19日の当日、
冬まっさかりの凍り付く川や池、湖などに
ロシア正教の十字架の形に特別に穴をあけ、
イエススそのままに、
人々はみずから川の中に身を浸し、
水によって清められるのです。
もちろんただ闇雲に水に入ればよいのではなく、
この日は斎戒潔斎を行っています。
そして男女ともに水浴を行う者は裸身となり、
まず、教主さまよりお祓いを受けてから
十字を切りつつ氷水の中へと入って行くのです。
厳冬のロシア、しかも川や湖の上ともなれば、
風は吹きっさらしでしょうし、
もちろん雪も降っているでしょう。
気温は完全にマイナス10度20度の世界です。
地方によってはマイナス40度もあるでしょう。
その中を氷を割って川へ入るとは、
ヘナチョコな気持ちでは行えば
完全に風邪を引きそうな気がします。
ところで日付が変わる頃に
日常なんでもなく使っている水が
聖なる水へと変わり、
その水に浄めの聖なる力があるとして汲むという考えは、
日本の若水汲みやお水取りなどを思い起こさせます。
この入水の場には、
空き瓶を手にした男女も見かけられるそうですが、
この聖なる水は病を癒すと信じられているので、
瓶いっぱいに汲んで持ち帰り、
翌年の神現祭までかかってすこしづつ、
身体の痛む所に塗ったり、
腹痛の時に飲んだりするのだとか。
またロシアの地方によっては、
翌年汲み置いた水の残りを使い、お茶をわかし、
健康を願いながら家族でいただくのだそうです。
川や池に身を浸すのではなく、
湧き水を汲む習慣の地方の事も考えると、
一体何十万人のロシア人が、
この日聖なる水によって浄化を願ったのでしょうか。
ロシア非常事態省によれば、
今年2013年は極東のカムチャッカから
西端のカリーニングラードにいたるまで、
ロシア全土1827ヶ所で神現祭の水浴が予定され、
全体でおよそ38万2千人がこれに参加したのだとか。
神現祭の様子はこちらのサイトに画像が載っていますので、
興味のある方は覗いてみて下さいね(英語サイトです)
今年も世界のスピリチュアルな情報を
ハヌル独自の視点で集めてお伝えして参ります
















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