「メール」というのは途中で交信相手が代わっても気づきませんよね!
この物語は「メールの交換」を通じてすれ違う、男女の物語です。
ここまでのお話【前半部分】
川上優太と工藤道子
二人は幼馴染である。ある日同じ職場に車で向かった。
強風に煽られ、橋から転落。工藤道子は半身付随の大怪我を負うこととなる。
事故の日の夜、川上優太は一通のメールを偶然受信する。
相手は、斎藤ひなたという女性であった。
彼女もまた、病床に居て長期入院を繰り返していた。
川上優太と斎藤ひなた、二人はお互いの抱える事情を知らぬまま、
長い間メールの交換を続けていた。
―その後、二人は、広島の「さかなぎ公園」という場所で一度顔を合わせる。
しかし、ある事情により、
連絡を取る手段「メール」は完全に絶たれてしまうのだった。
・・・・・・・・・・・・・
二年の月日が流れた頃・・
川上優太のもとへ、一通のメールが送信されてくる。
それは、斎藤ひなたの妹だと名乗る女性であった。
二人は、東京で会うことになるのだが・・
おかしなことに、
その女性は二年前に「広島のさかなぎ公園」で会っていた人物であった。
―結局、川上優太と「ひなたの妹」と名乗る女性は
七日間の時を共にする。
そして肉体關係となってしまうのだった・・・
登場人物紹介
斎藤ひなた
物語を書くのが好きで、自分のブログにも物語のシナリオを載せている。
しかし、高校生の頃から免疫疾患の病気で、長期入院中である。
川上優太
幼馴染の工藤道子に半身不随の怪我を負わせてしまう。
責任を抱え、悩みを抱える男。
斎藤ひたなには、その事を話していない。