前回は、カテゴリーごとに基本のフォアハンドの位置付けが異なるという内容を記載しました。



カテゴリー別に

①中学・高校・大学の部活動

②卓球YouTuber、プロ卓球選手等

③卓球愛好家等


といった感じで、基本のフォアハンドの存在意義を書きました。



今回は、某アン卓氏にバッサリ斬られた2つの技術動画をピックアップして、間違い部分を自分なりに指摘していきたいと思います。



余談ですが、私は2つの技術動画が解説された某アン卓氏の有料枠配信を視聴していません。なので、私個人の考えとして書いています。その点はご理解して頂けたら幸いです😅



一つ目の動画はこちら💁‍♂️

※ひら卓ちゃんねるのYouTube動画より引用。



二つ目の動画はこちら💁‍♂️

※瀬能卓球チャンネルより引用。



この2つの動画に共通しているのは、典型的なダメ技術動画であるということです🙅🏻‍♂️



何処がどうダメなのかを書いていきます😎



1.ラケットの握り方・扱い方

ひら卓の動画では、ラケットの握り方から入っています。初心者向けのよくある指導光景なんですが、けいたコーチの握り方に注目してもらいたい。



何と、先に親指と人差し指で先にラケットを摘んでいません。これ自体は間違いではないのですが、セーフと書いていいのかグレーゾーンと書いていいのか😂



さらに、けいたコーチは、グリップを軽く握った際に、手のひら側に空間を作ることを説明しています。



握り方をよく理解しているではないか



これも間違いではないのでセーフ😂



特に、FLグリップは手のひら側に空間が無いと、反りを利用した打ち方が出来なくなってしまいます。



少なくとも、ひら卓でレッスンを受けている受講生の皆さんは、けいたコーチの握り方で一応問題はないかと思います。



が、グリップの握り方について説明不足の感は否めず、説明不足により評価を落としたか、間違った握り方の説明だったかのいずれかで、某アン卓氏から酷評されたかのいずれかの可能性はあるかも😅



某アン卓氏のラケットの握り方や扱い方の説明なんぞ、アテにはならんのよ😎



ラケットの握り方の説明をしたのはいいが、残念ながら肝心のラケットの扱い方の説明を飛ばして、基本のフォアハンド技術の説明に移行しています。初心者向けにうんこを実演してどうする😡



個人的な意見として、ひら卓の動画をダメ出しするならば、ラケットの扱い方の説明を飛ばして基本のフォアハンド技術の説明に移行した点。



ラケットの扱い方の説明が必要な理由は2つあって、一つは広告を追加で入れられる可能性が出来ること、もう一つはラケットの扱い方によって、体の使い方という方向へ導けることです。1番のキモが無いからダメ動画になるんよ🙅🏻‍♂️



一方、瀬能卓球チャンネルの動画の方は、ひら卓で説明しているラケットの握り方の内容は捨てて、基本のフォアハンド技術説明に特化させた内容となっています。



なので、ひら卓と比較すべく、グリップについての動画を探したのですが、これらの動画くらいしか発見出来ず😭


※瀬能卓球チャンネルより引用。



最初の動画は、正しい持ち方というタイトルで釣っている分際で、中身は間違い部分のオンパレード。なので参考にならない。



で、次の動画なんですが、残念ながら致命的な間違いがございます🙅🏻‍♂️



親指と人差し指の間に隙間を開けないように注意するというところが間違い🙅🏻‍♂️



この握り方だと、黒丸で囲った2箇所の部分がホールドされた状態となるため、FLグリップであれば、この時点で死に反りとなり、どんな打球をもってしても一瞬でゴミとなります。



例えば、日本刀の柄は、握った際に指が2点ホールドする部位があって、それが編み目の隙間の部分であり、この部分は反りの影響を受けない部分である。だから、しならせて斬ることが出来ます。



ところが、瀬能卓球の動画の2点ホールドは、FLグリップであれば反りのある両サイド側をホールドしています。よって、反りを利用することさえ出来ないので、しならせて打つことはまず無理です。瀬能氏の握り方が間違った握り方であることは理解して頂けたでしょうか😅



2.構え

瀬能卓球の方は、ラケット1本分のスペースを開けてから構えることを推奨しています。



それに対して、ひら卓は、センターライン付近に立ち、腕を伸ばした時にラケットの先端が卓球台に触れるくらいのスペースを開けてから構えることを推奨しています。



ひら卓の説明は、試合でのレシーブ時の構えの話。基本のフォアハンドの構えと試合時のレシーブの構えをごっちゃにしてはいけない😡



さらに、けいたコーチは、何と卓球技術動画としては、あるまじき発言をしてしまったのである。そう、彼は前傾姿勢で構えると言ってしまったのである🤣



基本的に、脛骨直下点で立つのがニュートラルポジションの構えであり、ラケットを持った腕を前に出しただけで重心は前へ移動します。そして、下半身側は後ろ向きに力が作用することで、重心バランスが取れるのです。



そこから前傾姿勢をしたらどうなるかは言わずもがなです。



以前、トックンの切り抜き画像で分かりやすく説明したはずだ😡



基本のフォアハンドの立ち位置なのですが、全面性が求められる卓球において、これといった正解は無く、むしろバックを突かれた際にバックハンドで処理出来る範囲内の位置で立たなければならないのです。ここが一番重要🤩



少なくとも、フォアハンドで返球出来てバックハンドでも対応できる位置が理想的なので、体幹部がセンターラインよりもバック側寄りが理想的かなと。また、卓球台からの距離は、自分の場合はグリップの違いによって決めることがあります。STグリップではやや前、リーチが稼げるFLグリップでは若干後ろとか。相手ボールの落点と球の伸び方等で立ち位置を変えることさえあります。



この部分は、両者共に某アン卓氏に容赦なくバッサリ斬られたんじゃないかと思います😂



3.バックスイング

自分が卓球を始めた頃は、いち・にぃ・さんのリズムで打つことが求められました。一昔前まではいち・にぃのタイミングまで卓球のラリーは高速化してたのですが。現在ではバックスイングと打球・フォロースルーまでの一連の動作をいちのタイミングで行う必要があります。



分かりやすく説明するために、バックスイングと打球時を分けて書いていきます😎



まずは瀬能卓球チャンネルの方なんですが、ラケットを引くのではなく体を回してバックスイングをとるといった内容の説明をしています。



さらに、ラケット角度はそのままの状態で引くような説明をしています。



残念ながら、これらは間違ったバックスイングの説明でございます😂



ひら卓けいたコーチの場合はどういうバックスイングなのか?というと、何と瀬能卓球と同じような内容のことを説明してしまっています🤣



さらに、けいたコーチは、ラケットのブレード面でバックスイングをとるような説明をしています。


こちらも間違ったバックスイングでございました😂



ラケットの扱い方を無視して、基本のフォアハンドの形に拘るからこうなるのですよ😡



気づいた方なら分かるかと思いますが、卓球ラケットは、ブレードのエッジを使って空気を切り裂くように扱わなければ、エネルギーロスが発生します。バックスイングも打球時もフォロースルー時も🤩



例えば、ユージ君のスイングは、ラケットのエッジを利用して空気を切り裂くような振り方をしています。

※ユージ君の卓球部屋のYouTubeチャンネルより引用。



それから、瀬能卓球の方は、バックスイングのところで余計な説明をしてきました。股関節が捻れるようなイメージでと瀬能氏が言った部分。



要は腰を回して打てと言っているようなもんです。体を回すことで股関節が捻れる動きになる。こういった誤解をしている卓球人や卓球指導者は非常に多いです。



体を回す動作って、元々は武士が相手の太刀を避けるために開発された動作であり、後に解剖学が作られて回旋なんていう用語になったのですが、体幹部が回旋すると下半身側もそれに連動して脚部も捻転します。なので、股関節が捻れるような動きにはならない。



こういったことを全く理解していないから、某アン卓氏にブッタ斬られるのですよ😡



4.打球・フォロースルー

ひら卓は、ラケット角度はちょっと被せて、回転を掛けながら斜め上にスイング、回転を掛ける、とありきたりな説明をした後に試打しています。



一方、瀬能卓球の方は、打球ポイントとか抜かして、一番力が伝わりやすい部分の説明と尺伸ばし動画でお茶を濁しています。




残念なことに、両者共に打球点のことが全く触れられていません。打球点って、基本のフォアハンドでは非常に重要なのにね。これも技術動画としては、某アン卓氏から評価を著しく落とした要因でしょう。



次に、フォロースルーなんですが、瀬能卓球の方は打球フォームを美しく見せるための説明になっています。



これが学生卓球だったら、瀬能氏の説明は合格💮



彼らは、学校教育の一環として卓球をやっているわけですからね😅



但し、瀬能氏のフォロースルーの説明は、大人に対して説明が適切かどうかはまた別の問題。大人の目は誤魔化せないんですよ😡



もっとも、フォロースルーのスイング方向や到達位置は、打球時の時点で既に決まってしまっています



卓球指導者によっては、打球後のフォロースルーの位置をおでこの上で教える人もいれば、顔の下で教える人もいます。複数の卓球指導者に講習を受けている場合は、こういった現象と戸惑いが発生します。



一般的にフォロースルーは、


①おでこの上

フォアサイドに切りたい打球や一撃強打を打つのに適している。


②顔の下

高速ピッチでラリーをする場合やバックサイドにシュート回転を掛けて打球する場合に適している。



①のケースはペンドラ全盛期の名残りで、シェークハンドが普及した際に、このフォロースルーを身につけられたケースは多いかと思います。ただ、このフォロースルーは、シェークハンドの普及と共に致命的な欠点を露呈することになります。



バックストレートへの打球精度が悪すぎる



というシェークハンドにとっては悩ましい問題を抱えてしまいました。打点を落とせば出来なくはないが、そんなものは試合では使い物にならない。



それで、②のフォロースルーが発案され、これによりバックストレートに打球してもバックサイド側に切ることが可能となりました🤩



だがしかし、①と②のフォロースルーでクロスとストレートを打ち分けてたら、待っているのは某アン卓氏からの星ゼロの辛口評価だけです🥶



てことは、フォロースルーはどうすればいいのか、自分で考えてみましょう😎



5.フリーハンド

けっこう見落としがちなフリーハンドなんですが、これも基本のフォアハンドでは非常に大事です。特に女子は。書き忘れてたので、追加で書いていきたいと思います。



まずは、両者のフリーハンドの切り抜き画像から💁‍♂️




一見すると、よくある卓球技術動画で見られるフリーハンドなんですが、どこが間違っているんだと疑問に思う方がいるかと思います。



残念ながら、このフリーハンドの使い方は間違いでございました🤣



フリーハンドの使い方は大きく2つあって、


①バックスイング時や打球時等の動きに伴って不安定になる平衡バランスを保つこと


②体幹部の動きを隠すこと


ということになります。



卓球では、脚の動きは卓球台で隠すことは出来ても、体幹部の動きまで隠すことは出来ません。剣道みたいに防具で隠すことが出来ないわけですからね😅



そうなると、ラケットを持っていない反対側の腕、つまりフリーハンドで体幹部の動きを隠す必要があるわけです。



両者共に、①の条件は満たしているのですが、②の条件を満たしておりません。だから、間違ったフリーハンドの使い方だと言っているんです。



つまり、正しいフリーハンドは、①と②の条件を同時に満たす必要があるということです😎



幸いなことに、TT6pingpongさんが頑張って制作した動画にて、正しいフリーハンドのヒントがあります。


※ TT6pingpongのYouTubeチャンネルより引用。


馬龍選手のケースですが、フォロースルー後にラケットを戻す際に、フリーハンドは体幹部を隠すように持っていってます。



そこからラケットを引きながらフリーハンドを使っています。



一方、孫穎莎選手の場合は、切り抜き画像の通り、バックスイング時にフリーハンドで自分の胸を隠しています




前・中陣での高速ピッチで戦う女子の場合は、何度もシツコく書いているのですが、体幹部の動きの癖が相手に読まれたら終わりです。



バックスイング時は、フリーハンドで自分の胸を隠して相手に癖を見抜かれないようにすることが大事です。特に、女子はこういう細かいところまで技術研究していきましょう😎



まとめ

両者の動画が、いわゆる典型的なダメ技術動画である理由は分かりやすく書きましたが、皆様には理解して頂けたでしょうか🤓



ひら卓チャンネルの動画の方は、最初の技術動画が某アン卓氏にバッサリ斬られたので、この動画で徹底的に対策を施しながらも、本気で制作しているんだなという部分がヒシヒシと感じられました。が、けいたコーチのポロっと悪い癖が出てきてしまったのが、技術動画として評価を下げたのかなと思います。



一方、瀬能卓球チャンネルの方は、相変わらずのグダグダな説明と尺伸ばしといういつものスタイル。某アン卓氏に星ゼロの評価を避けられたのは、基本のフォアハンドの位置付けとフォロースルーによるところが大きいのではないかと思います。



個人的な意見としては、両者共に女子に対して参考になる基本のフォアハンド技術動画ではないです。



卓球YouTuberの皆様、女子にも参考になるような卓球技術動画をきちんと制作して下さい😭