ネット記事を削除して欲しいけど、削除してもまた記事を掲載されないでしょうか、とよく聞かれます。削除の申請をしたら、より報復で記事を拡散されないか心配する相談者もいます。

 

これまでおそらく500~600件を削除しましたが、記事が復活していた、報復でより記事を拡散された、ということはありません。削除申請をしたらより拡散しますと明言しているサイトや、特定の国籍の人を攻撃する趣旨のサイトもありましたが、無事、削除した状態で終了しています。実際に報復されたら、こちらも全力で攻勢に出るのでより裁判が複雑になるのですが、そのような事態になったことはありません。

 

もちろん、相手方次第なので何とも言えないし、ネットで可視化されているので実際に報復で拡散されている状態は探せば見つかると思います。ただ、確率としては交通事故に遭う可能性より低いです。

 

「休日に、交通事故に遭うかもしれないから外出はしないでおこうとは考えないですよね。可能性はゼロじゃないけど、それと同じぐらいの心配だから、削除を進めるかどうかを決める際に、報復のことは考慮しないで良いと思いますよ。」と伝えています。

 

ただ、長期間、誹謗中傷が続いている場合など、消してもまた投稿されるだろうと思われる事案もあります。この場合は、削除ではなく投稿者の住所、氏名を特定する発信者情報開示請求の手続きを勧めます。