ついに話し合いが行われるホテルに着いた。
私は直立不動で妻のご両親を待ち、こられたので誘導するために声をかけたが、
強く負い目を感じていることから声が上ずって、
適切な音量やトーンが出ない、目を見れない。
【話し合いが始まる】
ホテル内の個室で話し合いが行われ、
とにかくお詫び申し上げる状態だった。
両親も必死に頭を下げてくれている。
自分が言った内容の発言をまじまじと聞かされると、
酷く攻撃的な言葉ばかりであった。
聞かされているだけでも辛くなる言葉に妻は心を病んでいったのであろうと容易に想像が出来、
自分の愚かさに話し合いを続ける気持ちや気力が一気に消失しかけたが、
自分だけのことではないので最後まで向き合う義務がある。(ましてや自分が望んだこと)
妻は強く傷心しており、
話し合いの場に立つなど出来ない状態、
私の名前や住所を連想することを聞くと動悸がするようだと伝えられた。
妻をこんな状態にして、自分に何が言えるのか?
この場で最も信用のない自分が何を示すのか?
短い時間であったが心の中で自問自答が続いた。
両親のお詫びが続いている中、
私は顔をしかめてうつむくことしかできない状態でした。
【妻の両親と3人での話】
話し合いが一区切りされそうになった時に私は妻のご両親と3人だけで話がしたいと言った。
両家両親が揃うと本音も伝えにくい部分が合って、
どうしても自分の想いや誠意を最後まで自分の言葉で伝えたかった。
そこに至った経緯の説明をしたり、
ご両親からは
家族とは、夫婦とは、といった話をして頂き、改めて反省することになった。
本当は戻ってきて欲しいと言いたいが、
妻の状態を考えると私は自分本位な思いやりにかける言葉だと思っていた。
私にできることは「誰にも迷惑を掛けず1人で反省する」こと。
妻には実家で心の療養をしてもらうこと。
その中で家族として自分がどういった役割が出来て貢献できるかを模索して誠意を示す。
しかし、
家族のことはいつも気に留めているので
お義母さんとは連絡を取らせて頂き、妻や娘の様子を間接的に伺わせて頂けないかとお願いした。
するとご厚意で承諾して頂けた。
ここで一旦話し合いは終了する。