子どもは、一人ひとり

やる気が起きる時間と

空間が違う

 

よく

「リビングで勉強するといい」

といわれてるが、

じつは、

全員に当てはまるわけではない。

 

なかにはリビングでは

落ち着かない子もいるので、

家のなかでどこが

一番勉強しやすいのか、

いろいろな場所で試してみてほしい

 

場所だけでなく、

時間によっても、

やる気が上がるか下がるか、

違いを確認してみてほしい

 

このように見ていくと、

子どものやる気が出る場所、

タイミングは一人ずつ違うことがわかる

 

その子に合った場所と

時間を見つけるために、

地道に調査をしてほしいのだ

 

【子どものやる気の確認ポイント】


1.どの時間帯に勉強するのが

 実行しやすいか?   

           
たとえば、朝晩どちらがよいか

おやつの前・あと、夕食の前



2.どの場所で勉強するのが
 やりやすいか?


たとえば、子ども部屋、

リビング、階段下 など

3.どの位置で勉強するのが
 居心地がいいか?


たとえば、

同じリビングでも

座る場所を変えて調査してみる 

 

 

■「やる気の出る場所」は、

 早いうちから探しておく

 

どの場所、

どの時間で勉強をするのがよいかは、

子どもが小さな頃から

いろいろ試しておくのがおすすめ。

 

たとえば、

やらなくてはいけないことが

複数あるときは、

「国語と算数のドリル、

どっちからやる?」

 

「どこで、何時ぐらいに取り組もうか?」

 

と、本人に確認しながら

試していってほしい。

 

このとき、

「学校から帰ってきたら、

まず宿題しなさい」

 

というように、

一方的な発信はしないように

してほしい。

 

それよりも、

ストップウォッチを活用して

時間をはかり、

 

「ここでやるといつもより

速くできたね、おもしろいね!」

 

とその子に合った場所を

見つけてあげたほうが、

結果的に質の高い勉強習慣が身につく

 

■子どものリズムに合わせて、

 学習習慣をつくろう

 

子どもは、まだ理性が

育っている途中の時期にいるので、

「気分」で動いている

 

その気分を利用して、

勉強のやる気を上げていく

 

たとえば、実際に

「勉強をするのは、

朝の子ども部屋がいい」

 

という子がいたのだが、

親御さんの反応は、

 

「うちの子は、

いつも宿題を後回しにして、

朝やっているから困るんです」

 

というものだった。

 

ただ、これは、

大人目線のとらえ方だ。

 

その子にとって、

朝の子ども部屋が

一番やる気の出るところなら、

当日の朝に宿題をしてもよい

 

子どもたちは一定のリズムのなかで

生きているので、

そのリズムに合わせてあげたほうが、

勉強をする習慣が整う。

 

ぜひ、いろいろな場所と時間を試して、

その子に合った勉強場所を

探してあげてほしい

 

学習に適した環境を整えるために、

僕が考える最大のポイントは、

「座り心地のよい椅子」だ。

 

勉強ができるように、

本人が落ち着いて

座れる椅子を

用意してあげてほしい

 

たとえば、

一般的な学校の椅子は、

基本的に木でできているが、

じつは、あまり座り心地がよくない

 

これを上手に利用しているのが、

街中のカフェだ

 

カーブのついていない

かたい木の椅子では

長く座っていられないため、

お客さんの回転率が早くなる。

 

つまり、店内の雰囲気を

おしゃれに保ちながら、

早くお店を出てもらえるような

しかけになっているのだ

 

大人も長く座っていることが

できない木の椅子で、

子どもが集中して

勉強をすることは

難しいだろう

 

すぐに席を立ってしまう子の場合、

単純に椅子が合っていないことも

少なくない。

 

子どもが勉強をするときには、

座り心地がよい椅子、

疲れにくい椅子を

選んであげることが重要なのだ

 

また、

勉強用の椅子を購入する際は、

成長に合わせて調整できる、

長持ちする椅子がおすすめだ。

 

大人も使えるような椅子であれば

買い直しがいらないので、

お金の無駄もなくなる

椅子

「うちの子は集中力が続かなくて……」と

お悩みのご家庭は、

環境をどんどん変えて、

子どもが飽きずに取り組める

しくみを取り入れてみてほしい

 

最近のオフィスでは、

「フリーアドレス制」を

導入するところも増えてきているので、

子どもたちが勉強するときも、

ぜひ、この「フリーアドレス制」を

活用してみてほしい

 

フリーアドレス制とは、

固定席をもたずに

好きな席で働く

ワークスタイルのことだ

 

【勉強にフリーアドレス制を取り入れる方法】


・自分専用のキャスターつきの
  ラックやトレーを用意する

・ラック(トレー)のなかに
 勉強に使う筆記用具などを入れておく


・教科書やプリントもまとめて保管


・リビングや子ども部屋などに、
  ラックが移動できる空間を準備する

 

「今日は気分を変えてここでやろう」

「今日から、フリーアドレス制にしよう」

 

場所を移動して取り組むことで、

気持ちが乗ってくる子どもも多いので、

ぜひ試してみてほしい

 

リビング学習では、

ダイニングテーブルの上に

自分のものをずっと

置きっぱなしにしてしまう子もいるので、

 

「共用の場所を使うときは

 きれいに片づける」

 

という習慣が身につけられるように、

家庭内でもうながしてほしい

 

整理整頓を学ぶうえでも、

 

「フリーアドレス制」の導入はおすすめだ

 

 

■きょうだい全員が
 落ち着く環境を見つけよう

 

きょうだいが多い場合は、

1台の机をみんなで

共有しているご家庭もある。

 

これはフリーアドレス制の

変化版のようなものだ

 

このご家庭では、

学習机を共用にしたことで、

お子さんたちが

机の上を片づけられるように

なったそうだ。

 

きょうだいがいる場合は、

相手の様子に

左右されることもあるので、

できるだけお互いにとって

よい環境を整えてあげってほしい

勉強部屋

 

「ずっと同じ場所がいい」

という子の場合は、

無理に移動する必要はない

 

フリーアドレス制にする場合も、

ご家庭によって一長一短があるはずなので、

子どもたちに本当に合っているのか、

いろいろなパターンを試してみてほしい

 

因みに我が家庭では

わざわざ自分の部屋を

作ってあげたのに

勉強はいつもリビングだ

 

しかも暗記物をやっている時は

声に出しながら

家の階段を上ったり

降りたりしている

 

ちょっとしたホラーだ

そしてかなり迷惑だ

 

しかも勉強中は

テレビなど音の出るものは

出してはいけないルールだ

 

子供部屋を第一に考えたのに

これじゃあ意味ないじゃんと

日々思う