春先は、

明るい日差しや

新しい出会いのイメージもある一方で

 

昔から

「木の芽時には変な人が増える」と

言われていたように、

精神的に

不安定になりやすい時期でもある

 

原因の一つは、

三寒四温とも呼ばれる気温差だ。

 

低かった気温が急に温かくなったり、

また寒くなったりと、

繰り返されることが

大きなストレスになる。

 

気温差や気圧の変化は、

自律神経のバランスを崩し、

精神的な不安定につながる

 

よって、本来ならば、

心身をいたわりながら

過ごすことが必要な時期でもあるのだが、

年度替わりを迎えるこの時期は行事も多く、

身体を休めるどころか

酷使してしまいがちだ。

 

気持ちだけで動いてしまい

スケジュールを詰め込むと、

一気に不調になることがあるので、

気を付けてほしい。

 

予定は本当に

必要なものだけに絞り込み、

断る勇気を持つ

 

また、準備が必要なことは

直前で慌ててやらずに済むように、

前もって計画を立てて

ゆっくり取り掛かるなどの

対策が必要だ

 

そもそも、

ストレスを生む原因である

ストレッサーとなるのは

「変化」なのだが、

この時期(特に3月)は、

引っ越しが年間の中で

最も多い季節でもある。

 

住環境が変わるということは

ものすごいストレッサーだと

いうことを知っておくことが大切だ。

 

実際に、

今まで仕事で出会った人の中でも、

引っ越しの後、

鬱状態になる方は

珍しくなかった

 

新しい生活に

希望を持って臨んでいてさえも

そうなのだから、

 

意図しない転勤などの場合は、

さらに深刻だ。

 

それを防ぐためには、

馴染みの家具や

寝具などを持ち込むこと

 

家族の写真や

気持ちの安らぐグッズを

置くことがおすすめだ。

 

また、不安なとき

すぐに連絡ができる家族や

友達がいることも

心の支えになるだろう

 

一番気を付けてほしいのは、

「ストレスを感じてない」

と思い込み、

何もしないことだ。

 

生活環境が

大きく変化しているわけだから、

ストレスを受けていることを認識して、

リラクゼーションや

好きなこと、

心休まることを

積極的に取り入れてほしい

 

そのほかの変化としては、

卒業や進学、進級、異動や

配置換えなどでの環境の変化だ

 

通う場所だけでなく、

新しい人との関わりもある。

 

自分自身が異動をしなくとも

新しい人を迎え入れるというのは

それだけでも大きな変化なのだ

 

そこで、

この時期にもう一つ

気を付けたいのが、

 

新しい人との

関係構築によるストレスだ

 

以前、「○○デビュー」

という言葉がはやったが、

 

今まで身近な人たちと

良い関係が築けなかった場合に、

「社会人デビュー」などと称し、

今までの自分とは違う印象を

周りの人に与えたいと

必死になるあまりに、

本来の自分でない演出を

してしまうことが挙げられる。

 

服装や言動などを含めて

印象チェンジに邁進するわけだ

 

「形から入る」ことも

一定の効果はあり、

ポジティブに動くエネルギーは

とても大切だが、

空回りになってしまう

可能性もある

 

自分でない自分を

演じていて疲れてしまう

という訴えもあった。

 

自分としての理想を目指すのは、

大いに賛成だが、

今の自分とあまりに

乖離していないか?

 

自分が苦しくならないかなど

自分自身との対話を

重ねて無理のないようにしてほしい

 

また、早く相手と

親しくなりたい思いから、

いきなり距離を縮めようとして

失敗してしまうケースも

よく耳にする。

 

いきなり相手のことを

細かく聞き出そうとしたりすれば、

プライベートに踏み込まれるようで、

相手はよい気持ちを持てない

 

また、

反対に自分のことを知ってもらおう

「自己開示」しすぎるのも問題だ

 

苦労話やぶっちゃけ話も

ライトなものならいいのだが

深刻なものだと

どう対応してよいか

わからなくなる

 

それから、

フレンドリーに接したい

という気持ちから、

ため口で馴れ馴れしくすることも

問題だ。

 

特にビジネスでは、

どんな相手でも

「です、ます調」の丁寧語で

やり取りをする方が良い。

 

年下や後輩だからと言って、

ため口は基本NGだと思う

 

せっかくの努力が、

相手に猜疑心や

警戒心を持たれてしまい、

一層距離が生まれてしまっては

本末転倒だ

 

仕事でもプライベートでも

初めて会った人には、

「比較的よい印象を持ってもらう」

「もっと知りたいなと思ってもらう」

程度で十分だ。

 

そこから少しずつ、

回数を重ねて徐々に、

お互いを理解し、

わかり合っていくことが大切だ。

 

そうはいっても、

関わり方以前の問題として、

そもそも人と関わるのが苦手

という人もいるだろう。

 

自分は「話し下手」と

思っている人に

多いような気がする。

 

人と関わるときは、

必ずしも流暢に

話せる必要はない

 

よどみなく話す人よりも、

訥々と話す人のほうが

かえって好感を持てたりするものだ。

 

新しい関係性を築く際、

自分だけでなく相手も緊張してる。

 

たとえそう見えなかったとしてもだ。

 

自分だけが

あたふたしているのではないと

思うことで、

少しは緊張が

ほぐれるのではないだろうか?

 

新しい季節を

爽やかな気持ちで

乗り越えるための一助になれば幸いだ