せっかくの一時帰国ではあるものの、全ての検診を終えて無事ワクチン接種を済ませるまでは万が一にも体調を崩してはならじ、と極力人との接触を控えている我が家だが、ここ(最寄駅)まで行って声をかけないのは失礼、と思ってお声をかけさせて頂いたご夫妻とお食事することになった。
ご主人は元々は夫のかつての職場の先輩で、私も出張先でご一緒させて頂いたこともあった。実は当時の我が家と最寄駅が同じご近所さんであることが発覚。その後、その先輩は華麗なる転身を遂げ、一時はご自宅でお料理教室を開いていたりしたもので私も月一ペースで2年ほど通わせていただいた、いわば今の私の料理の礎を作ったお師匠でもある。
パテドカンパーニュやらローストチキンやらって自分で作ることができるものなのかーということを学んだのはお師匠の指導の賜物であり、お料理は丁寧に下準備すれば美味しくなることや、めんどくさいことでもやってみればなんとかなるもんだ、ということも学んだ。
現在のJB生活における我が家の食生活はお師匠の、レシピのみならず、その「教え」に支えられていると言っても過言ではない。
奥様は、毎月、出来の悪い(じゃない人もいましたが、出来の悪い方が多かった気も)生徒がわらわらやってきては、お料理教室なんだか飲み会なんだかわからない状況になって深夜まで居座っているのを嫌な顔ひとつせず、毎度歓迎してくださった✨
そんなお師匠夫妻との12年ぶりの再会は(お師匠にはまたどこか夫の出張先でお会いするかも〜なんて思っていたのに意外とそうはならなかったので本当に久しぶりだった)、お二人の行きつけ、和食 さくらいで。
栃木出身で京料理で修行をしてきたという大将の作るお料理はどれもしみじみ美味しい
たけのこの土佐煮からして自分で作るのと大違いで衝撃(当たり前か!)
鮎も鱧も鯛めしも最高ーーー
じゃがいものすりおろしとほうじ茶のブランマンジェはJBでもマネして作ってみよう
お師匠ご夫妻と会ってあまりにおかわりなくてびっくりしたのだが、不思議と懐かしさはなく、先月もお師匠宅でお料理を習っていたかのような錯覚に陥った。
お食事が美味しかったのはもちろんだが、お師匠や夫の古巣や元同僚の話からお料理の話、コロナ後遺症の話に量子力学の話まで多岐にわたって話は尽きず。
お酒も進んで、開店から閉店までかけて(長居しすぎ)のんびり食事をした。
新潟の純米酒、凌駕夏辛でスタートし
十四代の吟撰を一本飲んで
最後は金沢屋 純米なつのほしで。
そんな中で帰り際に話題に上がった小川軒の桃パイの話。
お師匠ご夫妻に会う前に近くに用事があったので、小川軒にも行ってきた我が家。
意外なことに、お師匠夫人が桃パイを食べたことがないというので、
「こんなご近所に住んでいるのに食べないなんて人生損してますよ!」と熱弁を振るっていた時に、カウンター席に座っていたすぐ近くのお客さんが振り返った。
あ、ごめんなさい、うるさかった?と思ったら、そのお客さんがお隣のお客さんを指してこう言った。
「今、話題になっている小川軒ですが、この人が社長です」
えええええええ
なんという偶然
で、つい、以前近所に住んでいた時から小川軒の大ファンで、在外の今は桃パイの時期に一時帰国すること、レーズンウィッチは冷凍してマレーシアに持ち帰り大事に食べていること、日本にいた頃はブッシュドノエルの大きなピースを誰がゲットするか本気でじゃんけんして熾烈な戦いを繰り広げていたこと、マレーシアのケーキ屋にこういうブッシュドノエルは作れないかと小川軒のブッシュドノエルの写真を見せてみたことなどを熱く語ってしまった
そして今回、桃パイの販売がスタートしているか、マレーシアからメールで問い合わせた際にも、通り一遍でない丁重なお返事をいただいて嬉しかったことをお伝えした。
ブッシュドノエルのいちごも、桃パイの桃も、ものすごくこだわって厳選しているのだそうだ。
そうだよねえ。高級果物屋で売ってるものより美味しいもの💓
それにしても学芸大学にこんなにたくさんある店の中で、偶然こんな出会いがあるなんて
ご縁というのは面白いものよのう
長年の小川軒愛💕を社長さんに直でお伝えできて大満足
お師匠には大変素敵なお店を紹介していただき、かつ美味しいお食事をご馳走になって楽しい時間を過ごせたことに感謝しつつ、今度は12年もあけることなく再会を約束したのだった。
また来年、桃パイの季節にぜひ!