会ったことある芸能人ネタにFB友もピアリンさんも食いついてくれたので……![]()
本日は番外編!
実は「芸能人」ではない。「有名人」ではあるのだけれど。
お一人は、ジャパンハートの吉岡秀人医師。
『情熱大陸』には異例の3度の出演。先日も『最後の講義』が好評だったのでご覧になった方もいらっしゃるかもしれない。
もう何年前になるだろうか。この吉岡先生と共通の知人の主催するNPOの総会後の二次会で一緒に飲む機会があった。
ブログ等を読んでいると「厳しい方」という印象があったのだが、お会いしてみるとそれはそれは優しい方で![]()
いっぺんで大好きになった。
「先生、メディアを通した印象はもっと厳しい方だと思っていたのですが、実物は全然違ってお優しいんですね💗」
と言ったら
「えー、そうですか?
」と照れくさそうにされていたのが印象的だった。
こういう、人に愛される人だからこそ、多くの支援を取り付けて、ああいう活動ができるのだなあとしみじみ。
コロナに対する姿勢はちょっと私とは違うけれど、ミャンマー🇲🇲とは袖擦り合う以上の縁があると思っている我が家としては、応援しないではいられない。
そして最後は私が今までの人生で会った中で、そしておそらくは死ぬまでに会う人の中で一番の大物になるのではないかと思われる人。
それは……橋龍![]()
しかも、現役総理時代の話である。
それは橋龍が日本の首相初の訪越🇻🇳という1996年のことだった。
当時は大したホテルもなかったハノイに橋龍がやって来るというので、そりゃーもう日本大使館や商工会等在住日本人はてんやわんやですわ
ベトナム人もまだ垢抜けなくて、何をやらかすか心配すぎて雑用を頼むのも不安、ということで、総理御一行のホテル滞在中のお茶汲み要員に若手の(ヒマな)奥さんたちが数名駆り出された。そのうちの一人が私だった。
当時一番新しかった(そして多分郊外で警備がしやすかったのであろう)韓国系の某ホテルに滞在した橋龍御一行。
大使と秘書官と3人で打ち合わせ中のところに、スイートの部屋の片隅と廊下をつなぐメイド部屋みたいな小さなキッチンでお茶を入れて持って行くのが私に与えられたお仕事だった。
お茶を持って行ったところ、橋龍だけが
「ああ、どうもありがとう
」とちゃんと目を見てお礼を言ってくれた。
やっぱり偉くなる人は違う
ちゃんと政治家は人気商売だってわかってる!
そのあと、別室の某副官房長官のところにお茶を持って行くと……
「テレビがつかないんだけど」と言われてリモコンの使い方を教えて差し上げた。お礼なし。
秘書官は地図を広げて
「来る時に川を渡ったと思うのだけれどあれはなんという川ですか?」と聞いてきた。
「こちらの紅(ホン)河です」(英名Red River)
秘書官、官房長官に向かって
「これだそうです!」
お礼はないんかい
コイツら絶対偉くならないヤツ。
私、後日、全力で日本の友達に言いふらしたよね。
「与謝野は絶対総理にしちゃいかん!」って![]()
![]()
って、話がそれた
で、私、スイートのメイド部屋キッチンに戻って「待機」するよう仰せ使っていて。
今のように携帯で暇つぶしもできなかった頃の事。
鼻歌歌っているわけにもいかないし、ひたすらぼーーーーっとしていた時に、突然、ガチャっとドアが開いて
「え
」
「あ
」
橋龍だった
あちらはあちらで、思いもよらぬところに思いもよらぬ人がいたのでびっくりされて
ちょっと照れくさそうに
「いや、今ちょっと時間が空いたので、部屋を探検していたんです💦」と。
ちょっと。ホテルのスイート探検って![]()
可愛いじゃないか
「ところで……。実は今、このドアを開けたらですね、取っ手が取れちゃったんです。どうしましょう。日本の総理が来てドアを壊したと言われては
」
「大丈夫です。安普請のせいで、総理のせいではありません。ドアノブはワタクシがお預かりしておきます」
一国の総理が泊まっているホテルを安普請というのもなんだけれど、それ以外に言いようがなく
「ありがとう。よろしくお願いします」と言って橋龍はドアを閉め、部屋に戻っていかれたのだった。
こんなにしっかりした会話を今後、私の人生で現役総理とすることはないだろう
橋龍、休憩中も髪型バッチリ決まってました。ステテコ姿だったけど
当番が終わる時、メイド部屋キッチンから廊下に出た私は、
「総理がドアを開けたらドアノブが外れてしまったそうです」とSPにドアノブ問題を押し付けてしまったのだけれど、あれはどうするべきだったのだろう
控え室まで持って行くべきだったのでは?と今となれば思うのだが、私もそれなりにテンパっていたのだろう(若かったしねえ)。
そして、スタッフの控え室に戻った際、
「橋龍、ナイスガイですね👍」
と業務報告をしたところ、その日のうちに関係者一同に「pagiさんが橋龍のことをナイスガイ発言」と噂が駆け巡ったのだった
一国の総理を「ナイスガイ」とか言っちゃいかんかったのね💦
ほら、若気の至りで(嘘だ。きっと今でも言う。いいのよ、政治家は国民の公僕よ)![]()
余談ですが、大方の心配通りベトナム人はちゃんとやらかしてくれて![]()
総理の車列にタクシーが混ざっちゃうというトンデモなことが起こって、公安何やってんじゃーーー
と警備の責任者が死にそうな顔になっていたとか![]()
そんなわけで、首相以上に警備の厳しい「宮家が訪越」なんて話を聞くとベトナムも立派になったものよねえと感慨深いのだった




