大映の怪猫シリーズ第4作。

 

中村座の桧舞台に立つことが出来た女歌舞伎の座頭

市川仙女は連日大入の大評判だったが、中村座に顔

を利かせた料亭うた川の女将お粂は、妹の阪東染若

を座頭に据えるべく仙女への嫌がらせを企てていた。

中村座の大道具頭を抱き込んで花道に細工して怪我

での降板を狙うが、仙女は怯まず舞台に立ち続けた。


すると打ち上げの席で、お粂は仙女に難癖つけ始め
皆の前で罵倒、杯を投げつけ彼女の顔に傷をつけた。

さらに仙女の弟子の市川登女次に、裏切り者だとは
気付かれていない大道具頭を介して毒薬を勧めると、
仙女の元情夫で御家人の妻木源次郎まで味方につけ
油断した仙女の顔に塗りつけさせると、様子をみた。

翌朝、仙女の顔は紫色に腫れ役者としては絶望的と

なり染若は高笑い、悲劇のお膳立てが整うのでした。