美濃と飛騨の山間では、吹雪の日には雪の精が雪女郎と

なって彷徨い、姿を見た者は殺されるという言い伝えが。

 

ある日、 仏師の茂朝と弟子の与作はこれぞという大木を

発見したが、猛吹雪に遭い山小屋で一夜を明かすことに

なったところ、真夜中に雪女郎が現れて茂朝は凍死した。

 

ところが与作に近づいた雪女郎は彼を助け、もし今夜の

ことを他言したら、必ずや殺しに来ると言い姿を消した。

 

生き延びた与作の前に例の大木が切り出され、師の代役

として仏像を作ることになるが、ある日軒下に雨宿りの

美女が現れ、ゆきと名乗る女はやがて与作の嫁となった。

ところがゆきは、地頭の惣寿に目を付けられてしまう。