大映の化け猫映画その2は、人形浄瑠璃「鏡山」が題材。
有馬頼貴の側室おこよの方は、 八百屋の娘おたきの方に
殿の寵愛を奪われると思い嫉妬しては、皆で意地悪三昧。
おたきは愛猫タマの粗相を激怒され次は殺すと恫喝されて、
泣く泣く屋敷から首に鈴をつけてあげて追い出してやった。
ある日、奥女中の武芸大会があり、おこよは腕自慢の女中
岩波に、おたきを指名させ殿の前で散々に打ち据えさせた。
気は晴れたが殿の不興を買い、ますます意地悪を繰返す
おこよに対し心の折れたおたきは、殿に暇乞いを願い出た。
頼貴は許さず、屋敷を出るべき者は他にあるといっておこよ
を一瞥、焦ったおこよの方と岩波はおたき殺害を決意する。