福山城を越えて、福山八幡宮や艮神社の向こうに福山自動車時計博物館があります。
福山駅から歩いて10分位です。
これが本館入り口です。個人の趣味で集めてレストアした車ばかりだそうです。
58年式トヨペットクラウンです。入り口直ぐ左手に展示されていました。オーナーが一番見せたい車なんだと思います。1450㏄58psだそうです。今のファミリカーにも劣る性能です。多分厚い鉄板のボディーですから重量も結構あるので、100㎞/h程度が限界だったのではないかと思います。
ダットサンセダン1936年式 ダットサンは日産の古い呼び名です。722㏄16psです。何と貧弱なパワーでしょう。軽自動車以下です。なのに大きくて重そうなボディーです。1936年と言えば、まだ戦前昭和11年ですから、日本自動車黎明期と言えるでしょう。
ダットサンL113セダン57年式860㏄25ps直列4気筒エンジンだそうです。まあこの頃ですから路面も良くないでしょうし、未舗装路も結構あったでしょう。こんな車でふらふらしながら走っていたのでしょうね。
ダットサンフェアレディ―SPL213 名車フェアレディ―の初期車ですね。61年式1189㏄60psです。国内用ではなくアメリカ輸出用車で左ハンドルです。コブラに似た感じですね。
ダットサンブルーバード1200 63年式1180㏄55psです。あのブルーバードの初代のようです。これでも5人乗りだそうです。
ダットサンブルーバード1200 64年式1180㏄55psです。モデルチェンジしてデザインが変わりました。但し排気量やパワーに関しては変化なしです。
これもダットサンブルーバード1300 69年式1290㏄72psです。モデルチェンジして昭和後期風になって来ました。排気量も100㏄増えてパワーアップしました。
名車ニッサンスカイライン セダン1500です。71年式1480㏄88psです。当時としてはハイパワーであったと思われます。
ジープスターです。49年式2200㏄72psと破格のパワーです。軍用4輪駆動のジープを民間転用のため二輪駆動にしたそうです。
フォードGPW44年式2200㏄54psだそうです。サイドにシャベルと斧が装備されており、フロントガラスは前に倒すことができ、ワイパーは手動と言う完全軍事仕様だったようです。
プジョー203A 54年式1290㏄42psです。現在のプジョー504の4代前になるようです。
メルセデスベンツ170S-D 54年式1767㏄40psです。排気量の割にパワーが小さいのは、ディーゼルエンジンだったからのようです。ベンツは昔から、ディーゼルエンジンを多用していました。
三菱ミニカ360 66年式359㏄18ps。一転してコンパクトカーになります。こういう8ナンバーの小さい車は、子供の頃よく見た記憶があります。
三菱三輪ペットレオ 59年式309㏄12.5ps。ダイハツミゼットなどと同じ発想の車両です。小荷物や農園作業車として重宝されたようです。今の軽トラの原型ですね。
マツダ360クーペ 62年式356㏄16ps 軽自動車初の4サイクルエンジンを採用し、低価格でファミリーカーの普及に貢献したそうです。確かに子供の頃の軽自動車は2サイクルエンジンで、モウモウと白い煙を出しながら、パンパンと音を立てて走っていましたね。2サイクルエンジンの方が、排気量が低くてもパワーが出るためです。最近は排ガス規制がクリアできないため、絶滅しましたが、二輪車でも2サイクルの500㏄バイクが世界のレースを牽引していました。バリバリ伝説のグンが世界を取ったのは、ホンダのNSR500でした。
スバル360K111 64年式356㏄20ps 12年間モデルチェンジなしで生産され、当時のこのタイプの代表的車両です。今でも時折レストアされて、走っているのを見かける事があります。
マツダキャロル360DX 68年式358㏄18ps これも4サイクルエンジンを採用しているそうです。4人乗りですから、坂を登るのはきつかったでしょうね。
トヨタパブリカDX 66年式790㏄36ps トヨタが考えるファミリーカーとして販売されました、車名も公募で決まりました。パブリックカーから来ているようです。
トヨタコロナマークⅡですね。親がこの車のセダンタイプで通勤していました。子供の頃の冬の朝の仕事として、暖機運転をさせられていました。エンジンをかけてニュートラルのまま、チョークを引いてアクセルを空ぶかしを10分位ブンブンさせていました。家から少しきつい登りがあったので、充分暖めておく必要があったためです。若い人にとってはチョーク?暖気?でしょうが、昔はそういうものだったのです。
ホンダT360 66年式354㏄30ps ホンダ初の商用車です。商用車ながらDOHC4キャブレター、シート下のミッドエンジンになっています。ちょっとオーバースペックですね。
ダットサンダブルピックアップ6000-U 54年式860㏄16ps 今はやりのピックアップトラックの原型ですね。4シーターですが、2ドアですね。
ダットサン220トラック 58年式980㏄34ps トラックですが、ガソリンエンジンだったようです。
日野ルノー4CV 61年式748㏄21ps 日野自動車が、ルノー4CVをノックダウン生産した車両のようです。日野自動車は現在トヨタグループですが、この頃は日産とのかかわりが強いルノーと関係があったと言う事なんですね。
ダイハツ三輪トラックSSR型 54年式736㏄15ps バイクの様な車の様な合いの子ですね。ハンドルは中央にバイクの様に設置されています。
マツダK360 62年式356㏄11ps 商店街の酒屋さんの前あたりで見かけた記憶がありますね。
左からマツダ三輪トラックGA型49年式670㏄13.7ps、ダイハツミゼットDSA61年式249㏄10ps、ダイハツミゼット詳細不明
当初はバイクから発展してきたため、バーハンドルでしたが、次第に丸ハンドルになりました。一番右のミゼットが記憶に良く残っていますね。
陸王サイドカーVFD-LTS 55年式1208㏄28ps ハーレーを参考にして制作された国産バイクです。官公庁や警察や新聞社に販売され、民間にはほとんど販売されなかったようです。しかしサイドカー無しのタイプは、近所の年寄りが乗っており、玄関前にデデーンと停めてあったのを記憶しています。
トライアンフ 28年式549㏄詳細は不明です。イギリスの有名バイクメーカーで、現在でもオールドファッションなバイクで人気があります。フロントカバーに風切りを立ててここに車種などが書かれている事が多いですが、これは板だけのようです。
くろがね号97式サイドカー 37年式1260㏄12ps 陸王を軍用仕様に改造した車体です。戦前の日本軍は、形式を皇紀でカウントしていたため、昭和12年(1937年)製は皇紀2597年に当たり、97式となりました。因みに有名なゼロ戦は、皇紀2600年(昭和15年採用となっているため、0式戦闘機となって、ゼロ戦と呼ばれるようになっています。
館名にあるように時計も扱っています。古い和時計です。江戸末期から明治にかけてのモノのようです。からくり時計のようなものもあり、凝り性の日本人がのめり込みましたね。
掛け時計もあります。大きなノッポの古時計が一杯です。
これは時計台の様な大物の中身です。細かい部品でわけわからない状態です。カリオストロの城で、ルパンが時計塔の内部を逃げるシーンがありましたね。
外にも展示があります。消防車の一団です。自警団が作る消防団の消防車でこう言うのがあった記憶がありますね。
真ん中のトラックは木炭自動車との事です。北朝鮮にはまだ残っているとのうわさがあります。
左から日産プリンスグロリア、日産プリンスグロリア、トヨタクラウン、三菱デボネアだと思われます。説明書きがされていないので、正確ではないかもしれません。
こちらのボンネットバスは今でもイベント時には走行しているのをよく見かけます。
アンケートに答えるとシールがもらえます。家内と2枚書いて二種のシールをもらいました。ジープスターの幌ありとオープンタイプです。
中身が濃くて面白かったですね。維持管理も大変な事でしょう。お勧めの博物館ですね。