愛名高校の入学式が終わり2日目を迎えた。
初日にクラス分けは終わっており、
既にいくつかのグループに分かれているようだった。
もちろん全員がそうではなく何人かは誰とも話さず1人で椅子に座っていた。
教壇に向かって一番左の列の後ろから2番目の席、いかにも真面目そうな三つ編みのメガネをかけた女の子
読書が好きなのか、ずっと本を読んでいる。汚れがつかないように大切に丁寧に扱っている場面もよくみられる。
ただ、髪色は茶髪で生まれついての色なのか人より目立っているようだった。
先ほどの窓側の列とは逆に廊下側である一番右の列の一番後ろの席には、これまた同様に目立った髪色の男子が1人で座っている。というより、机に顔を伏せて寝ているようだ。
彼の名前は中井隼人で、非常に顔が良く、高身長でスタイルも良くいかにもモテそうであるが、目つきが悪くいかにもヤンキーというような面構えなため誰も寄ってこずにいる。
しかし隼人以上に誰も寄せ付けない風貌を持った男がいた。席は先ほどの三つ編みの女の子の後ろである。顔は前髪で完全に隠れており、まったくみえない。手や首など肌が見えるとこにはいたるところに傷がついている。
その不気味な風貌もさることながら、その男が放つオーラのようなものに皆恐れいているようだった。事実、入学式初日に男のその風貌を馬鹿にしていた、いかにもやんちゃそうな者は、男に睨みつけられ震えが止まらず何も出来ずにいたという。その後、男にどこかに連れていかれたのを多くの人が目撃した。2日目に入り、男を馬鹿にしていた者は学校を辞めたという話が1年生の間、特に男が所属する1組に広まっていた。
男が学校を辞めさせたと思うのは当然である。
男の名前は小笹龍也、この物語の主人公である。