術後の経過も良く
夏休みが終わる頃には、
寛子は落ち着きを取り戻してきた。
千賀子が帰って来た連絡は有ったが、寛子が帰ってる事を
告げると迎えに来てほしいとは言わなかった。
そして何事も無かったかの様に二学期が始まり、
何時もの生活始まって行った。
其れでも千賀子は時々は友達と一緒に来ては、
お店に来ては手伝ってくれた。
此のころから寛子は良く、咲弥の家に行くようになった。
専攻が同じと言うことも有り、修士課程の修了論文の仕上げで
時々帰らず泊ることも有った。
浩介は深夜に及ぶ営業時間を其の儘続ける様になり、
互いにすれ違いの生活を送る様になった、
其れでも、土曜日には浩介のアパートに寛子は来ていたし、
日曜日は二人でドライブを楽しみ、平穏な日々が続いた。
夏が過ぎ、秋が過ぎ冬が近くなると、もう終業の季節と成って来る、
寛子は教育実習も終わり、卒論は提出済みで、
単位も学業はもう何も心配は無かった、
授業も毎日行く必要が無く成って。
又、仕事に興味の出た浩介は、稼ぐ事に真剣に成って、
日々、遅くまで働き、寛子の相手をする事も少なくなった。
毎日が余裕の寛子の生活とは大きなギャップが出来てきた。
地方から来た寛子は、此処京都でもっと
見学や遊びに目を向けようとしていた。
寛子「今度、友達と東京へ卒業旅行に行って来るはね」
浩介「東京って遠いな」
寛子「山口からだと、もっと遠いから」
浩介「そうやな、俺も忙しいから着いて行けないし」
そんな旅行や、コンペ、飲み会等で出かけては
アパートを留守にするように成ってきた。
帰れば普段と変わらないが、
卒業したら一緒に成れると思って居た浩介だったが、
二人の心が少しづつ離れて行くのを感じる様に成ってきた。
そんな心の隙に現れるのは決まって千賀子だった。
寛子の留守は時々千賀子が現れ、お店を手伝ってくれた。
忘れようとした千賀子を、忘れられない様になり、
又、以前の繰り返しの様に時が流れた。
冬休みが終わり、卒業式が終わり、
其々が、宿舎を去り故郷へ帰る日が近づいた。
浩介「お前帰るのか、俺たちどうなるん遣ろう」
寛子「やっぱり駄目かも知れない」
と言ったが其れは確信して居たようだった。
冬休みで父親に諭されて居たように思えた。
浩介「俺、お前のお父さんに合わせてくれへんか」
寛子「そうね、帰ったら連絡するは、父に話してみる」
と言って、帰って行った。
だが一月経っても何の連絡も無く、
誰も居なくなったアパートで独り暮らしていると
休日は寂しさが迎えに来る。
相変わらず、浩介は遅くまで働く日々を送っていた。
商売がら遊び相手には困らない浩介だったが、
彼女たちは、遊び以外は考えて無かった。
そして料理のレシピを調べに図書館へ行くと、
偶然、学生の時,気に居ていた谷口洋子と、図書館で再開し、
付き合うように成っていった。
洋子は高校を卒業し、近くの染色会社で働いていた、
浩介が商売をしてる事を知ると、時々手伝いに来た。
良く気の付く洋子だったが、商売の接客には向いて無かった。
だが日々.浩介のアパートで洗濯、掃除を遣ってくれるので
もう洋子と一緒に暮らそうと思った、そして寛子にメールを送った
