私が保育園に行ってた頃、母は夜はスナック昼はせんべい工場に働いていた。
私は保育園に馴染めず脱走ばかりしていた。
いつしか先生達は私が脱走出来ないように靴を隠した。
いつもねように保育園に居たくない私は園長先生の長靴が視界に入ってきてブカブカで足がほぼ隠れる長靴を履いて脱走に成功‼️

家の近くの公園の滑り台の上に登り母さんが働いているせんべい工場の方角を見ていた。

せんべいのいい香りがしてくる。
甘い臭いの時もあれば香ばしい香りもする。

母さんが仕事仲間と工場を出てくる。段々公園に近づいてくる。そして私を見つけると驚いた顔をした。

怒られるかと思ったが私の姿を見て笑った。

園長先生の長靴がよっぽど滑稽だったらしい。

その日は園長先生の長靴を返しに母と保育園に戻りその日に保育園を辞めた。

私は一人遊ぶことが大好き。

保育園では嫌がらせされたりしてつまらなかった。

明日から保育園にいかなくていいと思うと嬉しくなった。