柳下季器展 | 野良翻訳家・HanaBananaの Enjoy Life!

どぉもぉーん。

いやぁ、先週はバッタバタで、月と金と有休を取ったんだけんど、

家族に病人が出て、水曜日もお休み頂いて、

予定もいっぱい入れていて、きのうはフリマ出店したりして、

今日はもうぐったり。風邪ひいてるし。



さて、先日、古くからの友人が焼き物師で

横浜高島屋にて個展を開いているというので、

いってまいりました。



柳下季器作陶展 ((10月23日(火)まで))

http://www.takashimaya.co.jp/yokohama/event/index.html#os686



滋賀県伊賀市の自宅に窯を持つ、新進の作家となった彼とは、

アート系の専門学校で同学年でありましたが、学校時代は認識がなく、

その後、私がイギリスに留学し、何人かそのアートスクールから

同じように留学した仲間がいて、その一人。

なので、柳下君とはイギリスにいってから

友人になったのですが、私は既に地方の大学にいっていて

ロンドンに暮らす彼とは、そうそう会っていないはず、なのだけど、

こう何か同じ匂いがして、通じるものがあり、ウマがあったというんでしょうか。



彼は、ある教養深いご家庭の御子息ではあるものの、

中学高校で、グレたようで喧嘩が強いワルだったらしく、

まぁとにかく触るもの皆傷つけた青春時代、

ロンドンで会った時も、いかにも喧嘩しそうな風貌でしたが、

ある日、柳下君のホームステイ先のランドマザー(家主)が

遠くに住む息子さんのオウチに泊まりがけで遊びに行き

幾晩か柳下君は一人暮らしになることに。

その日に一緒に遊んで、夜も更けてきたので、解散っぽくなり、

しかしながら殆どのメンバーは、アパートに一人暮らしをする

別な友達の家に飲み会アンド雑魚寝コース。

しかしながら柳下君は帰ると言う。


じゃ、駅まで送ろうかって皆で地下鉄の駅まで送って

電車を待っている間、

柳下君が



「話が尽きないから、電車でうちの駅まで乗っていけば

いいじゃん」


と、不自然とも思われる提案。



「あー、一人で帰るのがさみしいんだー!

怖いんでしょー。いーっ!」


と、皆でからかっていたら、



だんだん赤くなってきて




「お、俺は、殴れねぇモンは怖いんだよ!!!」



って、デコに青筋たてて叫んだという。

それでも帰るというので、彼が住む駅まで

皆で地下鉄に乗っていったという

微笑ましい思い出もあり。



そんな彼とは、帰国後、同じ学校の集まりで

何度か会いましたが。

彼も脱サラして伊賀に行き、

私は結婚やら離婚やらで、そもそもの集まりにも

欠席しがち(まぁ、同じ学校のカッポーだったので

色々生々しいこともあるので、ちょっと距離取ってたこともあり)。



今回、個展でお会いするのは、おそらく20年近い

時を経ていたのかと。


が、会えば、もう20代に戻り、まったく違和感なく、

どころか、親近感。まぁ互いに、家庭の長となり

お互いの子供の話や、仕事の話なんかはしてるんですが、

底に流れるものが同じ色をしているので、

時間を感じさせないヒトトキでした。


彼の職業は、言うなればAll or Nothingの世界で、

作家として名を馳せるか、何者にもなれず飢えて死んでゆくかの

世界だそうで。そりゃそうですよね。大量生産が出来ないものだから、

商業的な流れにそぐわない、ただ作品を作り続けて、

人の目に触れて、好きになってもらうことが、

日々の糧となる。


どんな職業でも、多かれ少なかれ、All or Nothing的な要素はあり、

たとえ大企業のサラリーマンでも、

「この人ならでは」という仕事が出来なければ、

時に周りに迎合するしかなく、

反して成功していく人と言えば、やはりその人じゃないと出来ない

仕事を世に出せる人であり、通ずるものはありますよね。

仕事をするってさ、テメエでテメエの家族や自分を食わせていくって

迎合しようが、成功しようが、大変なことに違いない、

そういう一生懸命な姿を、バカにしたりする人はいますが、

言うは易し、ですよ。そういう大口を軽々しく叩くヤツに限って、

金も稼いでいなけりゃ、誰かの世話になっていたりするもんで、

まずは、口を開く前に、体動かして真っ当な金を稼いで、

せめてテメエくらい養ってみいや、ですね。


もとい、初めて見る柳下君の作品、

若い頃から、繊細な美的感覚を持つ野性的で型におさまらない男でしたが、

人間の根底に流れるものって、変わらないんだなと思いました。




カメラマンがおいらなので、その良さをお伝えするには力不足ですが。




ほれほれ、立派じゃろ?こんな渋いサインボード。

俺と同い年だから、陶器の作家としては

若いんだぜ?
野良翻訳家・HanaBananaの Enjoy Life!


野良翻訳家・HanaBananaの Enjoy Life!

野良翻訳家・HanaBananaの Enjoy Life!
片口、欲しかったんだが、お値段的に

まだ無理じゃー。




野良翻訳家・HanaBananaの Enjoy Life!
こうゆう自然とのハーモニーの絶妙さが

好ましい。のっかってるのはザクロ。




野良翻訳家・HanaBananaの Enjoy Life!
これも欲しかったなーの「阿吽(あうん)」の

「あ」の方。手の指がたまらん。




野良翻訳家・HanaBananaの Enjoy Life!
「うん」の方。「ん」と聞こえそう。

しつこいが、手が可愛いのだ。





さて、会期があと2日なのですが、機会があれば

見に行ってね!

10000円以内のお求めやすい作品もあります。

おいらは、ホウバ(朴葉)の形のお皿にしました。

これに和菓子、洋菓子なんぞのせて

お客様に出すんだー。

個展はたびたび、色々な地方でやるので、

またお知らせしますむニダ。



柳下季器作陶展 ((10月23日(火)まで))

http://www.takashimaya.co.jp/yokohama/event/index.html#os686