闇シリーズに夢中 | 野良翻訳家・HanaBananaの Enjoy Life!
息子の部屋のサインボードに
脱力のスローガン




「ふざけた絵を描ける才能を持つ奴を見くびっちゃアカン」



誰に向けて書いてるのか、息子の頭の中身がよくわからんが、きのう、怖い映像特集番組みた後、びびってお風呂に一人で入れず、かと言って私と入るのは、もう見られたくない部位もあり。で、仕事帰りの疲れた母を脱衣室に立たせておく、そんなチキンな男は見くびりますよって話ですが。
全米を泣かせた「ものすごくうるさくて、ありえないほど近い(原題:extremely loud & incredibly close)」ってアメリカ映画あったけど、息子は「ものすごくうざくて、ありえないほどチキン」監督主演で、全米が鼻で笑うよ。


さてさて、最近、「こりゃ力作だ!」と夢中になって読んでるのが、ルポライター・一橋文哉の二作、「人間の闇:日本人と犯罪者〈猟奇殺人〉」と「国家の闇:日本人と犯罪〈蠢動する巨悪〉」。

人間の闇:http://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/4041102111/ref=redir_mdp_mobile?ref_=pd_sim_b_1


国家の闇:http://www.amazon.co.jp/gp/aw/d/4041102103/ref=redir_mdp_mobile


この一橋文哉さん、昔からいるジャーナリストで、数多くの事件、犯罪のノンフィクションを書いていて、取材する事件の犯人に会い、多くの新事実も暴いてきました。犯罪もの好きの私が大好きなルポをたくさん書いています。その中でも、この二冊は、総括的な内容で、事件ひとつひとつの系譜だけではなく、時代背景、日本の経済や政治も含めて書いている、犯罪史の本、と言えるでしよう。

人間の闇の方は、戦後を代表する事件にせまり、宮崎勤、酒鬼薔薇、秋葉原など、世間を憤怒と恐怖で震え上がらせた犯人にせまります。新聞や報道だけでは知り得ない、またはメディアコントロールされた情報を事件の真相だと思っていたことが、よくわかります。

国家の闇の方、こちらは必読と言いたい!オウム、オレオレ詐偽、豊田商事、あの世間を騒がせた事件が、実は、政治家がこんなとこにもあんなとこにも群がっていた?いや、むしろ中心?政官一体となって、じゃなくて、政悪一体となってるよ?って。もう読み終わった後、政治家全員悪人に思えますし、世の中の動きが全部、謀略、策略に思えます。


特に、ここ数年、絶っても絶っても、あとが絶たないオレオレ詐偽のような弱者のケツの毛までむしる詐偽の発展の仕方といったら!かかってくる電話、送られてくる郵便物、全てが怪しいものに見えて、前立腺がチクチクするよ(だから、そんな腺は持ってないってば)!
あらゆるところから、魔の手がのびてくる可能性があるんだな、と認識する、防犯にも役立つ一冊です。

いやもうね、これ読んでる最中に、某携帯会社の固定電話が安くなるという触れ込みのラインを設置するとかで、挨拶にきました、と玄関にきた代理店の男性。挨拶じゃなくて、営業で、「NT ●さんにお勤めとか、ご親戚だとか、そういう理由がない限り、皆さんご加入していますよ!」とか、あたかも周りのお宅が加入したかのように言う。あたかも加入するのが、決まりのように言う。断ると「NT ●にお勤めですか?」としつこく聞く。こうゆうトークって、断られても、勤め先や家族構成がわかればそれは情報として価値があるから有り難いらしいよ。特に詐欺ビジネスにとっては。


「勤め先なんて個人情報だから言わないよ?あたかも加入が当たり前と言ってるように聞こえるけど、選ぶのは私ですから。」


って追い返して調べたら、フリーダイヤルにかけられない、とか、一部のIP電話にかけられない、とかある、直収電話ってのでした。携帯電話も、市場原理から見ると、最後はドコ●が残る、だからSoft●ankはスマホ市場にいって、残るK●diは直収界に進出しただけの話かもしれないけど、通信関係の営業って代理店方式だから、ヘタな訪問販売より強引だし、システム説明、なってないとこばかり。


オレオレ詐偽とか、強引な営業とか、裏で何が蠢いてるのか知らんけど、一般市民・消費者も騙されないようにしなきゃね!


いや~、それにしても、劇的に面白い本でした~。

皆様もよろしかったらどうぞ。