こんにちは、ガネーシャJr.です。
新型コロナウィルスは緊急事態宣言が解除しても、その猛威は衰えません。多くの事業所がその影響を受け、経営が苦しくなっています。
ガネーシャJr.は病気になる前は、はんこ屋の個人事業者でした。はんこ屋もその影響を大きく受けているみたいです。
新型コロナウィルス対策でのテレワークに、印鑑は悪影響を及ぼすと言われました。
そして経団連会長が「はんこはナンセンス、デジタルの時代に会わない」と発言。
竹本IT担当大臣は「日本の印章制度・文化を守る議員連盟(はんこ議連)」会長でしたが、突然会長を辞任しました。
はんこ屋の味方は少なくなってしまいました。
「はんこ屋は何故潰れないか?」と以前はよく不思議がられました。そもそもはんこ屋に必要な三大要素は「役所・警察署・法務局」です。この近くに多くのはんこ屋が存在します。
実ははんこ屋は、街の企業や事業所や商店等の相談役で便利屋なんでした。店で売上げる印鑑の割合は少なく、印刷業やその他の売上が圧倒的に多いのです。
個人用印鑑は一人1~2本しか望めません。しかし法人用印鑑は、新規開業や事業所移転や経営者交代毎に作り直す事が多くあります。
ネットの無い頃、新規開業の人は本を見て、役所や法務局に行く前に印鑑と名刺を作ります。注文時はんこ屋は相談される事が多いです。
そしてゴム印・帳簿類・開業チラシ等の注文も頂けます。時には開業場所の斡旋や看板や内装も相談にのります。
はんこ屋は印刷工場や行政書士・会計士、そして不動産や内装業者とも関係を持っています。
時には議員との付き合いも必要でした。
はんこ屋は印刷はしませんが、チラシのデザイン作成ができ印刷工場に発注します。
はんこ屋に必要なのは、印鑑を彫る技術よりもデザイン作成や開業に関わる民法の知識です。印鑑彫刻よりも、版下やデザイン作成のソフトIllustrater知識や簡単な民法の法律知識です。
だから行政書士の資格を持つはんこ屋もいます。デザイン学校出身の従業員は重宝します。一番必要なのは、人付き合いと話し上手です。
はんこ屋は店にお客様がいなくても、裏でお得意様とお茶飲みながら話しているのです。
ガネーシャJr.はIllustraterは覚えました。それからWordは使わなくなりました。そして人付き合いが苦手、さらに目の病気で色彩感覚が異常になりはんこ屋を廃業しました。
辞めたガネーシャJr.にさえも、印鑑の大手卸業者から度々メールが送られてきます。
全国の印鑑取り扱い業者は団結して、はんこ議連にメールを送り動かそうと。自民党には充分献金をしたはずだそうです。
しかし時代は変わりました。今はネットで調べられ相談も出来ます。役所や法務局も親切になり、はんこ屋に相談する必要が無くなりました。印刷デザインもIllustraterの知識が無くても、Wordで作成したチラシが印刷できます。
電子認証はどの位、安全で確実かはわかりません。印鑑も器械彫りなので安全性が保証出来ない時代になりました。
はんこ屋も印鑑を彫る印鑑彫刻師は、芸術家として生き残るでしょう。でも街のはんこ屋は印鑑だけでは生き残れないでしょう。

そして印刷は大手印刷業者が卸価格以下で、ネットで注文受付製作販売を始めました。街の印刷業者は壊滅し、そこと提携していたはんこ屋も印刷注文が無くなりつつあります。印鑑も無くなったら、はんこ屋の未来は消えます。
知人のはんこ屋達は色々な商売にも手を出しました。文具販売から、10円饅頭・iPhone修理・パワーストーン・アロマ・金買取・他にも。
印鑑だけではやっていけなくなりました。
新型コロナウィルスがなくても、飲食店以外の個人商店は終わりが見えて来ました。
そして新型コロナウィルスで個人飲食店も大影響を受けています。
経済学の法則がなくなり、今後の経済がどうなるか予想がつきません。しかし個人事業者は壊滅していくと、ガネーシャJr.は予想します