元はんこ屋の豆知識を書こうと思っていましたが、たった5年間でこんなにうろ覚えになるとは自分でも驚きました。
それと5年間で印鑑業も進化したでしょう。
間違ったり、変わっているかもしれません。
印鑑の印章材料、印材について
①動物質 : 実印用で一番売られています。
②植物質 : 一番多く使われていると思います。
③鉱物質 : 石材や金属が使われています。
④その他 : 人工素材で安価の認印に多いです。
今回は①の動物質です。
大きくは2種類に別れます。
骨の素材は印鑑としては半永久的な丈夫で
高級な素材です。
「象牙」の他に「マンモスの牙」の牙類と、「河馬(カバ)の歯」「鯨(マッコウクジラ)の歯」の歯類の素材があります。
全て色は白か象牙色(薄いアイボリー)です。
完全な白色は漂白されています。
象牙は印材の採れる場所が異なると、薄い模様が異なり価格が変わります。
河馬や鯨は中々手に入り難い印材です。価格も高くて在庫を持つ店は少ないみたいです。
もし、持っていたら自慢して下さい。
マンモスは現存してなく、ロシア政府の放出次第です。
象牙も取引禁止で、過去に採られた象牙が流通しています。正規の流通品には象牙シールが発行されています。
ガネーシャJr.の店も毎年、面倒でしたが仕入数と販売数を申告していました。
動物の角はたんぱく質の固まりで寿命があり、長年使うと劣化して朽ち果てます(100年以下)。また衣類を食べる虫等に噛られる事があるそうです。
「黒水牛の角」「黒水牛以外の牛の角」「羊の角」が使われます。
「黒水牛の角」はそのままでは、下地は黒色ですが、白色が混じっています。一般的な多くの印材は黒く染められています。
染めなくても、黒色に近かったり白色が綺麗に混じっている印材は「天然(ナチュラル)黒水牛」として売られています。
最近は黒水牛の角の端材を集め、樹脂で固めた印材もあるみたいです。
「黒水牛以外の牛の角」は一般的に「牛の角」や「オランダ水牛」で売られています。
色はアイボリーの下地が多く、白や黒色が混じっています。白色から黒色まであり、一般的に柄の模様で価格に差があります。
「羊の角」は「シープホーン」等の名で売られています。赤系の飴色で綺麗ですが、動物質印材の中では一番柔らかいと思います。
あったらいいと思う素材ですが、「犀の角」は高級過ぎ、「鼈甲」は柔らか過ぎるのか、印鑑に使われていません。「鹿の角」も印鑑には柔らかいと思います。
以上が一般的な動物質の印材だと思います。
象牙は勿論、黒水牛も確保が難しくなっていて、いずれは貴重品になるかも。
(動物愛護精神からも拒否されているみたい)
動物質の印材は高級感と丈夫さで、実印や銀行印に使われてる事が多いです。
ただ骨系の印材で印章自体は丈夫でも、文字の部分は欠ける事があります。
文字や印材が欠けた場合です。
前にも述べた様に、登録された印影は画像として登録されています。
欠けた印影でも、80%の印影が一致すれば問題なく使用できるはずです。
後は欠けた印鑑と言う気持ちの問題だけです。
印鑑は偽造は難しく、破損は大丈夫です。
次は植物質の印材を語りたいと思っている、元はんこ屋のガネーシャJr.でした。