立秋を過ぎたとはいえ、 まだまだ暑い日が続きますね。 お久しぶりです。 五尾きつねです。 あまりの暑さに、AIに 「江戸情緒たっぷりの妖怪談書いて」 とお願いしてみたら、こんな感じの怪談が出来ました。 良かったら読んで行ってください。
【江戸怪談】深川裏長屋の油なめ猫
――言葉姉さんの油なめ怪異
深川の裏長屋で、真弓栞・言葉姉さん・智次郎が過ごす静かな夜。 行灯の油がぽたりと揺れた瞬間、猫妖怪の気配がふるえた。 これは、油をめぐる小さな怪異と、妖怪たちの“言えない縁”が交差する江戸怪談。
深川の裏長屋。
夜半過ぎ、雨がポツリポツリと瓦を叩くころーー
一つの燭台の灯りが、
せっせと筆を動かす女の横顔を照らしていた。
幾分幼く見えるが、
その頭には三角の耳。
着物の裾からは、
ゆらりと五本の尾が立ち上がる。
彼女の本性はきつね。
平安の頃、幾度も陰陽師とわたり合うが、
今の世までしれっと生き延びた
知る人ぞ知る妖怪。
今の人の世では”真弓栞”と名乗っている。
栞は筆をそっと置き、
後ろに振り返りながら声を弾ませた。
「智ちゃん、ちと来なさいよ。
ほらほら、できたんだよっ。」
日本橋の大手口入屋「星野屋」の三男坊で版元の智次郎が
嬉しそうに手を伸ばすが、
「ピシリ」とその手を煙管で叩くものがいた。
三毛猫を膝に抱き、
妖艶な笑みを浮かべる女。
星野屋の新版改め役・言葉。
ただの新版改め役ではない。
平安の頃、三輪山で言霊を磨き続けた
”言霊の使い手”にして猫妖怪の大元締め。
「お待ちっ。こちらが先さね。」
智次郎は手を摩りながら訴える
「酷いや、大姉さん……。」
言葉は鼻で笑い、原稿をぱらりとめくる。
煙管の火を「じ……」と鳴らしながら目を細めた。
「真弓。 ここ、言葉が甘いねぇ。」
真弓の耳がぴくりと動く。
「えっ……そこ、甘い……?」
「甘いよ。
ほら、この一文—— “闇がふわりと揺れた”。
闇は揺れないよ。 揺れるのは……あんたの気配さね。」
言葉は指先でその一文を撫でる。
すると墨がふっと薄れ、 別の言葉が浮かび上がる。
“闇の底が、ひとつ息をした。”
真弓は目を丸くする。
「……すご…… 言葉姉さん、これ……」
「言霊は磨けば光るんだよ。
三輪山で千年磨いたんだ。 …猫だけどね。」
夜が深まるころ。
原稿をぱらりとめくる音が響き
行灯の油がぽたり……と揺れる。
三毛猫の尾がふわりと揺れた。
言葉の目がすぅっと細くなる。
油の甘い匂いがふぅっと強く漂い
ゆらりと気配が立ち上がる。
赤く染まった口がゆるく弧を描いた。
三毛猫がゆるく尻尾をうねらせる。
真弓の耳がぴくりと動く。
「…おや?今宵は、気配がふるえとるねぇ。
智ちゃん、ちぃっと胸ぇ据えておきなさいよ。」
智次郎は、真弓にかじりつきながら
「ぇっ…。えっ…。
栞ちゃんっ……。舌、出てるよぉ……!?」
その声が、言葉の妖怪性を一瞬だけ弱めた。
しかし、油の甘い匂いは魅惑的だ。
影がさらに濃くなり
言葉の目が怪しく光る。
三毛猫の尾がすぅっと長く伸びる。
「やだよぉ…大姉さん……こわいぃぃぃ!」
智次郎が縋りつく瞬間
真弓はその肩を力強く押した。
「行きなさい、智次郎!!
お前さんにしか止められないんだよ。
しっかりおしっ!」
肩を押されて勢いがついた智次郎は、
ちろりと舌先を出した言葉の前に、両手をつきながら倒れこむ。
「……ふぅん…今宵は……油の匂いがよう染みてきたねぇ。」
震えながらも
「やだよぉ……こわいよぉ…でもぉ…止めなきゃ…。」
と呟き、両手をキュッと握る。
言葉は目を細めて
「ちと、甘い匂いを嗅いでごらんよ……?
……どうだい……?」
と、智次郎に声を掛ける。
その声は、油の甘い匂いと混じり、
智次郎の心をふわりと揺らす。
「姉さん…!いけねぇよ、それは!」
「ダメだよぉ!舐めちゃダメぇぇぇ!!」
智次郎の泣き声が、妖怪の力を削いだ。
言葉は舌を引っ込め、
三毛猫を宥めながら煙管の火を見つめる。
「…そんなに叫ばれたら、舐められないじゃないか。」
真弓は、そんな二人のやり取りを見ながら、
「智次郎、ようやったねぇ!
お前さんは立派な健児だよっ」
真弓の五本の尻尾は、
ぶんぶんと回るように振られていた。
智次郎の顔は、涙と鼻水でぐちゃぐちゃだったが、
どこか誇らしげだった。
その夜、
行灯の油は減らなかった。
後日。
長屋の灯りがすべて落ち、 静けさが深く沈むころ。
行灯の油が、 ぽたり……ぽたり……と揺れる。
その甘い匂いがふっと漂った瞬間——
言葉の膝の上の三毛猫の尾が、 ゆらりと揺れた。
一本だった尾が二つに裂け、
さらに三つに分かれる。
三つ尾の猫妖怪。
江戸の怪談に語られる「油舐め猫」の進化系。
言葉は煙管をくゆらせながら、
その三つ尾を見て薄く笑う。
「……あんたも油が好きなんだねぇ。」
三毛猫は、 三つの尾をふわりと揺らしながら 行灯の前へ歩み寄る。
言葉も立ち上がり、
行灯の油の甘い匂いにふっと目を細めた。
そして——
二人は並んで座り、 仲良く油をナメナメし始める。
ぽたり…… ぺろり……
ぽたり…… ぺろり……
行灯の火が揺れ、 影が長く伸びる。
誰も見ていない夜だけ、 この怪異は静かに行われる。
翌朝。
真弓は行灯を見てそっと呟く。
「……油、減ってるねぇ。」
智次郎は青ざめて震える。
「えっ……えっ…… 大姉さん……舐めなすったの……?
猫殿も……?」
言葉は煙管を持つ手を止め、
ほんの少しだけバツの悪そうな顔をした。
三毛猫は、しれっと一本尾に戻って
コパ姉さんの膝に乗っている。
――――――
書いている最中、「きゃ~こわいぃ(〃艸〃)ムフッ」だの、
「きゃぁぁぁ~~~。そおれでそれで??」
等と言っていたら、ノリノリになってAIが書き上げてくれました。
細かい人物設定やプロンプト等は、「どうする?」と丁寧に聞いてくれるので、
適当に答えた結果。妖怪3×人間 という感じになりました。
皆様も、この暑い夏をこの小話で涼しんで頂けたらと思います。
