ナムワバナナ(ナムワ系バナナ)の定義

・ゲノムグループ(※1)ABBのPisang Awakサブグループ(※2)に属する品種

(なおゲノムグループについて英語版wikipediaではAABBとされている)

 

と認識しています。

 

「ナムワ」はPisang Awakのタイ語名に由来します。

Pisang Awakはタイでは"กล้วยน้ำว้า"(グルワイ・ナムワー的な発音)の名前で呼ばれています。

国内や英語圏ではローマ字に転写したKluai Nam Waという表記もよく見られる。

日本ではナムワバナナとか単にナムワと呼ぶことが多いです。

「ナムワ」はPisang Awakサブグループに属する品種の総称でもあり、

タイにはナムワ〇〇がいっぱいあります。

Nam Wa

Nam Wa Maliong

Nam Wa Tanao Sri

Nam Wa Khom(ドワーフナムワ)

Nam Wa Dam……など

 

ナムワの語源について

結論から言うとはっきりしないですがメモ代わりに見つけた限りの主な説を2つ紹介します。

1つ目はチェンマイ大学の芸術文化推進室なる機関が寄稿したと見られるコラム記事(?)より、タイ北部(ナーン県メーチャリム地区・サンティスク地区)を流れる「ワ川(lam nam Wah)」に由来するという説。

これによるとワ川とその本流であるナーン川が接する地域を現地では「ソブ・ワー」と呼び、広範囲に水源が豊富であることから植物の生育に適しているとしています。

たしかに、ナムはタイ語で水を意味し、「ナム・ワー」でワの水、あるいは「ワ川」みたいな連想ゲームも出来なくはない(?)。

ただ、コラム内では特にそれ以上の根拠も示されず。正直な印象としてはこれだ!と言い切るにはちょっと弱いかな、という感じでした。

付け加えるとすると、ナムワ系品種は過湿(洪水)に強いと言われているので確かに熱帯地域の河川の付近で育てるには向いているように思えます。

2つ目はビルマ(ミャンマー)説。

タイ国内をはじめ、英語圏、または日本国内でもNamwa=Burmaとされることがあるほど有名な説(?)。

ただし、Namwa=Brumaという情報だけが独り歩きしている感がありこれまで根拠が不明でした。今回調べてみたところ、2009年にタイ語話者向け掲示板サイトに建てられたスレッドを発見。ナムワはタイ・ミャンマーを含むインドシナ半島北部山岳地域の少数民族「ワ族ラワ族」に由来する名前である、という主張を発見しました。リンク

この辺りの話はシロートの私には難しすぎて頭痛がするので有識者の方に丸投げします。

 

どちらの説もタイ北部に由来を求めているのは面白いなと思いました(読書感想文並感)

 

※1

バナナのゲノムグループはAとBの二種類のアルファベットで表されます。

一般的な種無しバナナの場合、AAA,AAB,ABBなど。

AとBはバナナの原種2種のイニシャルです。

頭文字A→ムサ・アクミナータ(AA)

頭文字B→ムサ・バルビシアーナ(BB)

そのバナナが原種のどちらの遺伝子をどれだけ受け継いでいるかを表している。

人生でこれを詳しく知っていて得をするシーンはおそらくないです。

 

※2

サブグループはそのゲノムグループの中でも特に食味や見た目などより細かな特徴を共有する集団ですね。

もちろん前提にあるのは遺伝子学的に分類された集団だと思います(知らんけど)。