今日、韓国は수능(大学修学能力試験)の日ですね。
お昼のニュースでパトカーで会場に向かう受験生の様子が流れていましたね。
なんでも全国の地下鉄の駅およびバス停784か所にパトカーとバイクが配置され、さらには、消防職員までいつでも動けるように待機、何かあったら119番112番に緊急支援を頼める状態だったそうです。
韓国の수능熱はすごいですね。
前置きはさて置いて、先日受講生にこんな質問を受けました。
「ソンセンニ~ム、ジョメって何ですか?」
「ジョメ??それだけでは何とも(?_?)」
「ドラマ見てるとよく、『ちょっと俺と話をしよう』というときに
『ナラン イヤギ ジョメ』っていうのが聞こえるんですけど...」
「あ~、そういうことですね。」
そしてボードに書きました。
‘나랑 이야기 좀 해’
「あ、なぁんだぁ~~」
すでにハングル検定4級にも合格されていて「좀」も「해」もご存知の方ですが、ジョメ??と思った瞬間から좀 해が浮かばなくなってしまわれたみたいです。
???となった理由は…
一つは「ㅎの弱音化」にあると思います。
韓国語では[ㅎ]が先頭以外の位置に来ると、その発音は非常に弱くなります。
좀해の場合ゆっくり発音すると [チョm ヘ]ですが、ナチュラルスピードでは [ㅎ]がとても弱くなり、 [좀애]に近くなります。さらに連音化が起こるため [조매]と発音されます。
ほかにも、よく挙げられる例ですが、
ごめんなさい:미안해요(一文字ずつ発音すると ミ アン へ ヨ)が、
ナチュラルスピードでは[미아내요]に近く発音されます。
逆の例を紹介しましょう。
学生の頃、韓国から来た女の子と指示詞を教えあったことがあります。
彼女が 「이 사람, 그 사람, 저 사람」と教えてくれるのに対し、こちらは「この人、その人、あの人」と教えたのですが、彼女がそれを繰り返すと、どう聞いても
「このいど そのいど あのいど」
としか聞こえません。何度訂正してもだめでした。
彼女が[h]の音を認識していないわけではありません。彼女としては[h]もきちんと発音しているつもりなんです。でも日本人にはとても発音しているようには聞こえないんです。
それくらい、先頭以外の[ㅎ]は弱くしか発音されないということです。
なじみのある単語でも、後に続く表現によって思わぬ音の変化が起きていることがあります。
訓練して慣れていかなければなりません。
おまけですが、???になった理由のもう一つは
좀 の位置が日本語の感覚と違うという点にあると思います。
日本語だと「ちょっと話しよう」とは言っても「話ちょっとしよう」とは言いませんよね。
また、우리 앞으로 연락 좀 자주 하자(これから頻繁に連絡しようね)という場合の「좀」のように、日本語では「ちょっと」が入らないケースも。(そもそもこの言い回し自体日本語では不自然な気がします。)
ほかにも、日本語の感覚だと「なんでそこにそんなのが入るの?と思うことは多々あります。
(어서 이야기들 나누세요.(どうぞお話なさってください)の「들」とか)
このような直訳ではうまくいかない、韓国語らしい韓国語は、とにかくいっぱい触れて慣れていくしかありません。
これらをクリアしていくためには、たくさん聞き、それを文字で確認することが必要です。自分のレベルに合った教材での
「パダスギ練習」(韓国語で聞いて書き取る)をお勧めします。
でも単語を知らなければ話にならないので、語彙力を上げる努力も大事ですよ。
なんだかまとまりの悪い文ですが、今日はこの後スケジュールいっぱいなのでこれにて失礼します。
여러분 행복한 오후 되세요.