2021年11月2日 腰の動きをどう意識するか |  頸髄4〜6完全損傷、でも自分自身を諦めない!

 頸髄4〜6完全損傷、でも自分自身を諦めない!

脊髄損傷だからって、他人に治らないと言われて納得できる?

 今日の訓練はNさんMさんが来てくれました。ありがとうございます。
歩行器立位の最初の方でやっている、脇を開いた前屈(歩行器壁立脇を開いて腕の曲げ伸ばし前屈)で、腕を曲げる時の力の使い方を少し変えてみた。
この動きの狙いは、歩行器で立った状態になり、その状態で腕立て伏せのような動きをする事。
腕を伸ばして上半身を起こす事ができれば、多くの場面で活躍するのは間違いない。
だから。

腕を伸ばすのだから、もちろん曲げる動きもついてくる。
だけどそれが狙いでは無いから、この動きをやり始めた頃は、惰性で腕を曲げていた。
やがて他の訓練によって腕の感覚や動きが回復してきたので、曲げる動きの感覚を意識するようになった。

ただこの時点では、曲げる動きも意図的に入れてしまうと、伸ばす動きも含めた全体の動きが混乱しやすかった。
なので全体の動きのスピードに対する、コントロールが難しかった。

そしてそれよりも更に腕や肩周りや肩甲骨周りなどが回復し、自分の意思で曲げる力を入れてコントロールするようになった。
だけど、曲げる力を強く入れる事は無く、動きを案内する程度にしていた。
全体での力の強さを、きちんとコントロールできる自信がなかったから。
なので、しっかりと力を使うと、せっかく押さえてもらっている歩行器が、動きそうだと思っていたから。


ただ何故か、今日はもっとしっかりと曲げる動きをしてみようと思った。
何故だろう?
まぁいいさ。

しっかりと曲げる動きをするといっても、闇雲に目一杯力を入れて動くのではない。
腕や肩周りや肩甲骨周り、それぞれの力と動きのバランスを意識して行う。
バランスが取れている状態で、しっかりと力を入れて動く。
そんな意識でやってみた。

すると、これまでよりも明らかに動きがしゃきっとした。
メリハリがある。
しっかりと曲げて、しっかりと伸ばす。

いろいろな部分に曲げる命令を送り、次に伸ばす命令を送る事で、筋肉が動きの切り替えタイミングを明確に捉えているような感じだった。
これまでのように、なんとなくそろそろ動きの切り替えかな…みたいな感じでは無い。
だから、これまでよりもしゃきっとした印象を受けたのだろう。


今日のように、何故かふと思ってやってみる事は多い。
ただその閃きは、自分の意識の外で生まれて、不意に語りかけてくる。
自分はどちらかと言えば、少しの根拠も無いのに、とりあえずやってみようとは思わないタイプ。
だけど面白い事に、この語りかけに応じて、失敗した記憶は無い。
これまで積み重ねた経験や知識から、自分の中の何かが、現実の自分に教えてくれているようだ。


ただこれで終わる訳にはいかない。
これを応用できる、同じような事は無いのだろうか?
いつもすぐそれを考える。
現実の自分が。
そうしないと、もったいない。

そこで試してみたのが、普通の前屈(歩行器壁立前屈)で、前に倒れる時の動き。
これまでから前に倒れる時は、腹筋に力を入れて前傾するようにしていた。
しかしそれを変えて、股関節を動かす意識をしてみた。

その2つの大きな違いは、骨盤を動かすか動かさないか。
腹筋を使った前傾は、猫背になる感じ。
骨盤を動かすと、良い姿勢のおじぎ?になる感じ。
といった感じか。

最近の事だが、起き上がる時は、骨盤を起こすように意識している。
その時は、股関節が軸になっている。
起き上がる時に骨盤が前傾していたら、しっかりと上半身を起こすことはできないから。

この歩行器での訓練中には、さほど大きく骨盤が動くわけではない。
なので見た目で、その効果はわからない。

だけど例えばベッドや床で長座位になり、前にパタンと倒れた状態から、上半身を起こして座った姿勢になろうとした時。
体幹や腕も使って起こしていっても、途中でどうにもならなくなるポイントがある。
それは骨盤が前傾しているから。
骨盤を起こせば、もっと軽く起き上がる事ができる。

とにかく、骨盤…腰の角度は、いろいろな動作に大きな影響を与える。
例え首の損傷でも、腰を意識するかしないかは、大きな差が出てくる。

そこで思った。
だったらその逆で、前傾する時も股関節を軸にするべきなのでは?
往復する動きだから、軸がずれたら動きがぶれるんじゃないか。
麻痺で体幹が弱いから、簡単に倒れることができる。
なので起き上がるよりも、意図的に倒れる事への意思は弱い。
そこに落とし穴があるのでは?
そう考えた。

なので、前傾する時には股関節を動かす意識をして、太もも前側や下腹を使う。
起き上がる時にはこれまでと同じように、腰の上辺りから尾てい骨までやお尻の辺りを使う。

そうする事で、いつもより動きは少しゆっくりになったが、安定感は増した。
動きの軸が同じになり、不必要に力を抜く事がないから、動きがふらつかなくなったのではないだろうか。
そう感じる。
これは、継続して経過を調べていく必要がありそうだ。


最近またマンネリ気味に感じていた歩行器立位。
新しい発見により、課題ができた。
どちらの動きも、良い結果に繋げていきたい。



体温は36.1度
排便は無し
血圧は99/56

 

 

 

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