もうすぐ お昼ごはんの時間




つーは


高校時代に よく行っていた


ラーメン屋さんに


連れてってくれた




相変わらず


嬉しくて 


胸いっぱいで


味はよく覚えていないが


おいしい~


と ガッツリ食べた


おいしい お店に連れてってくれたというより


つーの過去に


リンクさせてくれたことが


嬉しかった





この一泊(あんまりした気分ではないが)


出る前から


欲しいものが ひとつあった


それは


おそろいの リング


ブランド物でなくていいから


さりげなく 買えたらなあ と


ひそかに思っていた




つーは お金もないし 結局私が 買うことになってもいい ガッツ



そう思っていた



買い物のついでに・・・




でも 帰る時間を考えると


それも急がないと・・・





つー 何時くらいにおうちに着けばいいの?


「ん~ 別に何時ってないけど 


メシ食うまで 着くように


6時くらいでいいんじゃね?」



えっ そんなに早く??泣




私は 黙りこんでしまった・・・




ご飯も一緒に食べられないの?


夕べだって 家で食べてきて


つーは 朝ごはん食べない人だから


お昼のラーメンしか


一緒にご飯 食べられなかったじゃないっ!






なんでもっと早く言ってくれないの!


欲しいものがあったから


買い物したかったのにっ!


もう買い物する時間なんて


無い・・・



ショックだった


それからは


ろくろく


口も利かず


無言のまま


車の外を眺めていた




また来るときに


迷子にならないように


道を覚えておこうなんて


気は


さらさら 無くなった




3時間


ほぼ  無言・・・


いよいよ


つーの住む市の入り口まで


きてしまった



つーを 独り占めできた時間が


終わる




涙が出た 怒



も 彼は


「ご飯食べるか?」


とは 言わなかった




やがて


つーの車がおいてある場所へ


着いた


私は 楽しかった またね!


などと


言う気は


まったく無く


無言のまま


じゃ


と言って車を出る つー


「おいっプンプン



・・・あ~?


精一杯の 強がり・・・


「じゃな 気をつけて帰れよ」




そう言って


背を向けた つーを




悲しくて 


見ることもできなかった