鉄道に関しては、まだいろいろ思うことがある。

バリアフリーがぜんぜん進んでいない。
1面しかない駅はいいけど、2面ある駅は、
反対側のホームに渡るためには、跨線橋を使うか、
線路を歩いて渡るようになっている駅がほとんどだ。
エレベーターやエスカレーターがない。

昔は、跨線橋のある駅の方が近代的だったんだろうけど、
バリアフリーということから考えたら、線路を歩いて渡る方が
階段の上り下りがない分、いいように思う。
雨の日や雪の日は、それもまた困るけど…

エレベーターやエスカレーターを設置するのは困難だ、と
いうことなら、
跨線橋しかない駅では、歩いて線路を渡るルートもつくるとか、
反対側のホームにも出入り口を作るとか(基本無人駅なので、
改札がなくてもいいはず)、したらどうだろうか。
三セクになったとき、思い切って橋上駅にした駅があるが、
この駅も、駅の正面側にはホームに直接いけるドアがあるものの、
反対側の出入り口からは階段をいったん上らないと
ホームには出れない。正面から入って反対のホームに行くときも同じだ。

転換開業から25年たっても、この点は改善される様子がない。
要望がなかったのかもしれないし、
その間に、鉄道離れが起こったかもしれない。


あと、駅から市街地や、観光スポットへの移動手段。

明治や大正の時代に鉄道が敷かれた町には多いのだろうけど、
駅と中心市街地がちょっと離れている、というのはこの町もそうだ。
町があって、後から鉄道が来たので、住民の反対などで、
ちょっと離れたとこに線路を通すしかなかったからだ。

駅から歩いていけるところにはなんにもない。

こういう場合、バスで市街地とつながってればいいんだろうけど、
ここでは、それもない。バスがあっても、本数が少ない上、
中心市街地に向かうバスはさらに少なかったり、
あったとしても列車のダイヤとは無関係に設定されていて、
列車をおりてすぐにバスがあったりはしない。
むしろ競合を避けて、ずらしてあるようにも思う。
市役所の本庁舎がある隣の町では、さすがにその駅を拠点に
バスの路線網が設定してあるが、それでも本数は少ないし、
鉄道と競合する区間には、本当に通学とか通院のための
最低限しか走っていない。

競合するといっても、道路と並行しているわけでもないし、
鉄道は駅のないところでは乗り降りできないので
バスにはバスの役割があると思うんだけど…

で、タクシーは前の記事に書いたとおり。
レンタカーは一時あったけど、これもすぐ撤退したし。

駅からのアクセス、駅までのアクセスが
改善しようがないなら、
いっそのこと、駅の配置を見直してみたらどうかと思う。
もともと駅の間隔が長いので、間の区間に新駅を設置することはできないだろうか。
駅をつくるのは大変、ということならガイドウェイバス方式にしてしまうとか…
そしたら鉄道ファンが離れていくかな…

ふだんの利便性もそうなのだが、
他にも、大雨や大雪の時に、全線運転見合わせ、というのが増えてきたような
気がするし、
積雪時に、踏み切りの除雪がされないので、凸凹のままで、
時々それで事故を起こした車がその踏み切りを起点に大渋滞を起こしている光景も
年に1回は見る気がする。そういうところもなんとかしてほしい。

鉄道会社はがんばってると思う。
だけど、なんかこう、まだまだできることをやっていないような気がする。
「誰も乗らないから、本数減らす」→「不便だから、乗らなくなる」
→「さらに誰も乗らないから…」って感じのスパイラルを断ち切るためには
もうちょっと、足元から、思い切ったことをしたほうがいいんじゃないかと思う。
少子化で、定期券利用は減っていくだろうし、高速道路も延伸がすすんでいる。
これからさらに厳しい経営環境になっていく中で、
話題づくりで観光客を呼ぶ、鉄道の魅力を見直してもらう、
というスタイルだけでは限界があるだろう。

生活の足としての信頼があって、その上での魅力なのではないだろうか。
あくまでも、沿線住民のための鉄道なのだから。